男ひとり旅の美学

33の国と地域、南極を含む七大陸を踏破! 海外旅行歴28回の「旅の恥は書き捨て」です。愛車BMW M3と読書感想文も。

英国出身の3人の男に焦点があてられる。まず、エリック・クローグ。実業界の成功者にして、いまや欧州一番の金持ちとの誉れ高い実業家だが、彼の孤独を知る者はこの世にいない。アントニー・ファラントは英領アジアと数々の会社を転々としながら、姉の伝手でクローグの会社に入社した三十男だ。20年も寒冷の地に腰を据える有閑階級出身の雇われ新聞記者は、ファーディナンド・ミンティーである。本作は彼らがストックホルムで邂逅し絡み合う日々を、突き放しつつも流れるような筆致で描き出す長編だ。
・姉の情人から仕事をもらう屈辱。だが、その情人=企業帝国の支配者にして欧州各国に資金を融通する実力者ともなったクローグの、孤独と趣味のなさを看破したアントニーは、オペラの途中で雇い主を外へ連れ出し、歓楽街の楽しさと追われるゲームの楽しさを教えるのである。束の間に芽生えた友情も悪くはないものだ。
・そのクローグは超一流のビジネスマンではあるが、もとは工員であり、英国の下層階級出身者でもある。音楽的・文学的教養を欠いた哀しみが作品の随所でみられる。人生はかくも難しい。
・そしてアントニーの実姉であるケートも、英国の伝統社会の束縛と無表情な現代社会のはざまに苦悩するひとりである。抑えきれない熱情が、ラスト近くになって破裂する印象は強烈だ。
・首都のグランド・ホテルと華やかなダンス音楽(p130)は、1920年代を感じさせてくれる。
・異国の中の故郷(p181)。そう、外国日本を感じる瞬間からわかる気がする。その一方で「しかし国民意識なんてもうおしまい。……絶対に世界が相手よ」(p178)は真理だ。
・1920年代の欧州では、人々はガラス張りのエレベータでビル内を上下移動し、道路はアスファルトで舗装され(p136)、電気機関車が貨物車両を引き、電気ストーブが居間を温めていたんだな。旅客機の描写(p210~)も興味深い。

順風満帆な企業帝国にちらつく不況と不正経理の影。それは1920年代末の大恐慌となって企業帝国を急襲するであろう。そしてクローグ氏の運命も、実在したスウェーデンのマッチ王、クリューゲル氏のたどった道をなぞるのであろうか。
「はげしく移り変わる世界の残りかす」(p236)
すべてが霧の中。結局はすべてが闇の中。これが企業帝国の摂理であり宿命か。

ENGLAND MADE ME
グレアム・グリーン全集4
英国が私をつくった
著者:Graham Greene、野崎考(訳)、早川書房・1981年5月発行
2020年10月11日読了
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グレアム・グリーン全集〈4〉英国が私をつくった
グレアム・グリーン
早川書房
1981-05-30


■2020年10月4日(日) 長浜鉄道スクエアへ

7時40分起床、朝食は質素にコンビニのサンドイッチだ。
8時55分チェックアウト、宿代4,400円は実にリーズナブルだ。そして彦根駅まで車で送ってもらえた。ありがとうございました。
9時10分、彦根から米原を経由して9時43分に長浜へ到着。こじんまりした駅のようだ。
おや、小雨が降ってきたぞ。
駅から徒歩5分の場所にあるのは「長浜鉄道スクエア」だ。ここには2台の機関車と鉄道旅に関する資料が多数展示されていた。
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D51型蒸気機関車とED70型電気機関車。鉄道は男のロマンです。
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運転席の比較
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お弁当とお茶容器の数々。これらが使い捨てされていたことを思うと、ペットボトルは革命的だな。
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上階テラスから俯瞰する。
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この米国製の時計、いまも現役で動いているそうな。
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■長浜城歴史博物館
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少しは期待していたのだが……2階まるまるワンフロアを使っての縄文時代の土器の展示なんて、何の意味があろうか? 長浜城には3階の戦国時代の展示がふさわしかろうに。
天守閣(?)からの眺望はこんな感じ。天気が良ければなぁ……。
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■長浜黒壁スクエアへ
ここは長浜の観光の中心地でもある。黒壁ガラス館の2階には欧州から取り寄せたアクセサリやガラス製品がいっぱい。8百万円? 買う人いるのかなぁ?
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長浜ラーメンをいただいた。さて……。

■海洋堂フィギュアミュージアム
ここは大当たり!
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創業者は90歳代となり、まだ現役なんだな。
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なつかしのキャラクターたち。
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ケニアのサファリにキリマンジャロだな。懐かしいや。
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岡本太郎氏
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こんなのも悪くない。
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趣味に突っ走るとここまで到達することができる、ってスゴイことだな。
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■長浜浪漫ビール
長浜エールとソーセージで小休止。味は絶妙で素晴らしいが、店員の質は……。
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さて、そろそろ戻ります。
14時29分の新快速に乗り、16時37分に三ノ宮駅に到着。無事に帰宅できました。

今回の旅で使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラ SONY α7RⅣ
・レンズは3本
 CARL ZEISS Batis 2/40CF(F2/40mm単焦点)
 SONY SEL1224G(F4/12~24mm超広角ズーム)→これが実に活躍した。
 CARL ZEISS Batis 2.8/135(F2.8/135mm単焦点)
リュックが重かったです。

最後まで拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

彦根には前々から訪れたいと思っていた。井伊直弼の牙城にして建築当時の美しさを今に伝える彦根城。それにヴォーリズ建築の傑作、豊郷小学校旧校舎群をこの目に焼き付けないと。長浜の街も見てみたい……というわけで一泊二日の弾丸旅行の始まりです。

【参考データ】
彦根宿泊先
「鳥羽や旅館」(10月3日一泊)

■2020年10月3日(土)豊郷小学校旧校舎群、そこはけいおん!の聖地

JR西日本の誇る無料特急、新快速電車に腰かけること約2時間、9時49分に彦根駅に到着した。まずはコインロッカーにスーツケースを保管、と。
時間はまだあるので小休止。粒あん入り揚げ食パン(美味!)を食し、近江鉄道に乗り換えるのだ。
豊郷駅まで往復880円か……おおっ、ワンコインスマイル切符なるものが販売されており、まる一日好きに乗り降りして500円ポッキリとは、なんて財布に優しい鉄道会社なんだ。でも1時間に一本しか運行していない……。
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10時35分に近江鉄道車両は静かに発車、乗客の半数は多賀大社雪の列車に乗り換え、およそ20分で豊郷駅に到着した。それにしてもよく揺れたなぁ!
近江鉄道・豊郷駅は無人駅。まわりも静かだ。
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ここからてくてくと歩きます。病院と小売店と住宅と立派な町役場と……目的地へはすぐにたどり着きました。
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休日だけあって、車の数がすごいぞ。
正面玄関から内部へ。コロナ対策は万全にと。
廊下といい、階段といい、意匠がすばらしい!
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唱歌室。ここはあの「軽音部」部室とされていて、ティーセットなども完備されていた。すべてファンの寄贈品だそうで。
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そして酬徳記念館。ここは圧巻。これらもすべてファンの寄贈品だそうで。
1階。
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2階。
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いやぁ、ここは良かったなぁ。展示物もさることながら、ヴォーリズ氏の魂のこもった意匠が素晴らしかったぞ!
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徒歩10分ほどで豊郷駅へ。12時28分に豊郷駅を離れ、同46分に彦根駅へ到着です。
井伊直政公。
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まずは旅館で荷物を預けることにしました。キャリーケースをゴロゴロ転がして15分……。
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昭和の開発から取り残され、ゆえに江戸情緒を現代に伝える「花しょうぶ通り」の入り口近くにその宿はあるんです。

■旅館「鳥羽や」
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引き戸を開けると、懐かしい「旅籠屋」の雰囲気が……。館内には明治初期に旅館が発行した時刻表や、昭和初期の旅行斡旋手引き等が掲示されている。長い歴史を感じるなぁ。
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宿の御主人によると、旅館「鳥羽や」は明治13年創業、花しょうぶ通りはもともと伊勢を通じる道路であり、大名も通ったという。だから屋号も「鳥羽や」なったそうな。
彦根は武家文化の趣を色濃く残す街。30年前までは井伊家17代目当主が市長を務めるなど、井伊家とは絆が深い。
反対に長浜は「楽市楽座」なので町人文化の街だ。
なるほど、勉強になりました。

■夢京橋キャッスルロード

ここは城下町の雰囲気そのままに、土産物店や飲食店が軒を連ねている。銀行は「両替屋」の看板を掲げているし、興味深いところだ。
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昼食は「近江肉せんなり亭伽羅」で「近江牛すき焼き御前(お肉追加)」を試す。実に美味! だけど御代は4,600円なり……。
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良く歩いて汗だくなのに、すき焼きを食べて余計に暑くなった。

■彦根城
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14時30分~15時まで彦根城博物館を見学。「能」が重用されていたことがよくわかる。
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「寿山十境」
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井伊家の住居から中庭を俯瞰する。
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15時、ひこにゃん登場! う~~ん、これは人気が出るのもわかる。
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・太鼓門および続櫓
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・天秤櫓 ネーミングが絶妙だな。
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そして彦根城天守閣へ向かう道は、けっこうキツイ坂だったりする。
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着いた! 「国宝・彦根城天守閣」

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天守閣の内部は、松本城ほどではないが階段の傾斜が急で、これは年配の方の上り下りは厳しいだろうなぁ。
そも、城郭なんだから、軍事目的優先か。
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井伊家の殿様が眺めたであろう、彦根の街並み。
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晴れていたら、琵琶湖がきれいに見えるんだろうなぁ。
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15時50分に天守閣を出て、西野丸で小休止。
小ぶりながら迫力があってよい。
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黒門を経由して、井伊家の庭園「玄宮園」「楽々園」を散策。ここはたいしたことなかった(すみません)。
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二の丸を経て大手門へ。わが旅館「鳥羽や」へ戻ります。風呂・トイレ共同とはいえ、13畳もあれば都です。
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■夜の彦根城ライトアップ
まだ18時だというのに、夢京橋キャッスルロードは一部の飲食店を除いて閉店状態。これは観光地としていただけないなぁ。

天守閣のライトアップがきれいだ。
夜間特別公開ということで、事前にWEB申し込みしておいた番号を伝えて入場です。
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美は細部に宿るとは、まさに真言だ。
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昼食は「近江牛」だったので、夕食はこれも彦根名物「ちゃんぽん」にした。お財布にも優しいし。

旅先ではTVをつけないようにしています。
静かに夜は過ぎてゆき、音楽を聴いて寝ます。ビールを飲みすぎたぞ。

続きます。

■2020年9月20日(日) 岐阜城へ

6時に起床し、長良川沿いを軽く散歩。寒いなぁ。
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朝食も良し。
「長良川観光ホテル石金(いしきん)」での滞在は心地良かったぞ。

車を駐車場に停めて、金華山ロープウェー乗り場へ。
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岐阜城は雄大だな。
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コロナ禍にもかかわらず、数組の外国人がいたのは意外だ。
並んで消毒し、万が一の場合の連絡先を書いて、やっと入場です。
内部は資料館になっている。これがまた良かったりします。

信長公って超人だったんですね!
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16世紀の地球儀か。
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天守閣からの眺めは抜群。
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天井画も良し。
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明智十兵衛光秀の活躍した戦国時代の残り香を感じながら岐阜城を後にした。

■博物館明治村

13時15分、やっと明治村に到着した。
昼食は「明治の洋食屋 浪漫亭」でオムライスとハンバーグ。デミグラスソースが美味だった。(ハンバーグは……)
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帝国ホテル(中央玄関)。ここへ来たかったんだ。
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芸術は細部に宿る。素晴らしい!
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明治のセレブ達の気分を少し味わえたかも。
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実は時間があまりない。村営バス(一日500円)に乗って、5丁目から1丁目へ移動がてら、窓外の光景を楽しみます。
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偉人坂。結構きついので年配の方にはお勧めしません。
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夏目漱石の「猫」の家へ。日本らしさにあふれた懐かしい家屋だ。
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2丁目にはレンガ通りに明治の邸宅や学校が立ち並ぶ。
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東山梨郡役所
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名電1号型。
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帰路、ちょうどSLが出発するところに出くわした。垂直に立ち上がる煙がものすごい。いつかは乗るぞ!

それにしても、これだけの規模の博物館、それも取り壊されるであったろう明治の建築物を移転、展示を一企業が行ったとは、その志と行動力には感服せざるを得ない。

16時20分に明治村を出発、18時には名古屋駅へ入ることができた。
20時20分に西明石駅に到着。
夕食は秋味三昧。

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今回はちょっと駆け足気味の旅程だったかな。
まぁいいや。「麒麟」と「明治」を堪能できたから良しとしよう。

今回の旅で使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラ SONY α7RⅣ
・レンズは3本
 CARL ZEISS Batis 2/40CF(F2/40mm単焦点)
 SONY SEL70200GM(F2.8/70~200mm望遠ズーム)
 SONY SEL1224G(F4/12~24mm超広角ズーム)
リュックがとても重かったです。

最後まで拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

いつかは「長良川の鵜飼」を見たいと思っていた。そしてかの地、岐阜では大河ドラマ「麒麟がくる」に合わせたイベントも盛んのようなので、シルバーウィークの機会を利用しての一泊二日旅行を敢行した。また、博物館明治村は実に四半世紀ぶりの訪問になる。

【参考データ】
交通
2020/9/19(土)
 新幹線こだま832号 西明石7:20発~新大阪7:44着
 新幹線のぞみ90号 新大阪7:57発~名古屋8:47着
2020/9/20(日)
 新幹線ひかり521号 名古屋19:03発~西明石20:20着

長良川宿泊先
「長良川観光ホテル石金(いしきん)」(9/19一泊)

■2020年9月19日(土) まずは名古屋の徳川園、徳川美術館へ

8時47分、新幹線のぞみ号は遅れなく名古屋駅に到着。グリーン車とは言え、9号車に客はわずか3組。これではJR東海も大変だなぁ。

レンタカーに乗って、徳川園へ向かう。名古屋って大都市なのに、意外と道路幅が狭いんだな。車線もくねくねしているし、運転しにくいこと!

9時50分に徳川園に到着。北駐車場に車を止めて大曽根口から入園です。入園料は徳川美術館とセットで1300円なり。
この日は天候に恵まれて、青空の下でつややかな水面を見せる龍仙湖と、湖を囲む緑の草木を鑑賞できた。
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でも、想像していたほど広くはないな。
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龍門の滝。
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お次は徳川美術館へ。徳川家秘蔵の武具・刀剣、茶室、書院造の部屋、等々。圧巻は能舞台で、名古屋城二の丸御殿のものが復元された実に壮麗な展示だった。写真撮影させてくれても良いのにな。
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■「麒麟がくる」岐阜 大河ドラマ館

11時40分に徳川美術館を離れて、いよいよ岐阜に向かいます。時間がもったいないので、コンビニでおにぎりの昼食を採り、北へ。
あの……高速道路の入り口が閉鎖されているんですが……。
一般道を長い渋滞に巻き込まれながらトロトロと……。岐阜へ到着したのが14時30分。想定外の哀しい時間のロスだ……。

シルバーウィークだから4連休。「自粛」疲れなのか、コロナで我慢していた旅行熱が解放されたとみえて、どこの観光地も満員御礼。当然ながら、岐阜城公園の駐車場も満員御礼で、臨時駐車場すら満車。さらに遠方の臨時駐車場へ駐車することとなった。
ただ、ここからは岐阜市歴史博物館行きのシャトルバスが出ていて、15時には「麒麟がくる」岐阜 大河ドラマ館へたどり着くことができた。

光秀ラッピングバス。
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「麒麟がくる」岐阜 大河ドラマ館の内部は、撮影に使用された衣装や楽市楽座の舞台から、斎藤道三の居城まで、展示が実に充実していた。ここは来て良かったぞ!
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■長良川観光ホテル石金

http://www.ishikin.co.jp/index.html

予定より遅れて16時30分にホテルにチェックイン。部屋から長良川と金華山が良く見える(写真忘れた)。
ここは全体的に従業員のサービスも良く、こじんまりした良いホテルだった。
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鵜飼見物に備えて17時からの早めの夕食。美味。
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■長良川鵜飼

18時30分ごろ夕食を終え(ビールでほろ酔い)、50分にロビーに集合。
ホテルのシャトルバスで鵜飼観光船乗り場に向かいます。

ざっと見ただけで20隻もの鵜飼観光船が停泊している。そのなかの一隻(名前忘れた)に乗り込みます。定員の1/4以下ってところ。

19時10分に船は出発し、対岸の鵜飼エリアに到着。本日は「強風」で「増水」のため、接岸したままの見物となる。「付け見せ」と呼ぶそうな。
鵜飼の始まる19時45分まで待ちます。

舞踊船? 演歌に合わせて踊る4名の若い女性たち。
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花火が上がり、鵜飼漁開始です。

最初は6隻の鵜飼船が1隻ずつ川に沿って下りながら漁をする。
かがり火に光る鱗を狙って、鵜が鮎を飲み込むそうな。
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最後は6隻一斉の追い込み漁「総がらみ」を見せてくれた。
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20時30分ごろ、ホテルに戻ります。温泉に入って気分上々、体もホクホク。

で、岐阜城が気になる。予定にはなかったが、明朝寄ってみることにした。
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続きます。



アンヌ・カペスタン。離婚したばかりの37歳はパリ司法警察の凄腕女性警視正……だった。左遷された先はデスクすらない古ぼけたアパルトマンの一フロア。自らを筆頭に新しく組織されたばかりの「特別捜査班」は、まともに出勤する部下を片手で数えるだけの問題児の吹き溜まり。それでも義務感は頭をもたげ、廃棄された事件の段ボール箱から、彼女たちは未解決の二つの殺人事件を見つけ出す。
それは未解決の強盗殺人事件なのか? 故意の迷宮入り事件なのか?
第26章のラストで二つの事件が接触し、第28章で一気に加速する様子はゾクゾクする。そして流れるように収束する終盤は、意外な人物にフォーカスが当たり……。
・まぁ、これだけ個性的な人物を集めたものだと感心するような、とんがったメンバーたち。でも腕は確か。だから掃きだめに寄せられたのかも、と思わせて……。なるほど、フランスでベストセラーになっただけのことはある。
・作家兼警部は、なるほど、煙たがれるだろう。彼女のしぐさも言葉尻も、そして愛犬も、楽しくて良い感じだ。死神と恐れられた男も、カペスタンと組むことで徐々に変わる様子がほほえましい。
・第42章のカーチェイス(?)はなかなか。パリの中心街でこれをやられたら始末書ものか、あるいは勲章ものか……。
・事件解決後のどんちゃん騒ぎもまた楽し。犬の思いは、パーティ参加者の思いでもあるのか。

最終章。「彼」の涙は、その息子にどう映ったのだろうか。犯罪者であっても理由と理性と愛は確かにそこにある。新しい人生への道があるなら、それはどんな色とかたちを示すのだろうか。その道が彼に与えられることを願って、本書を閉じた。
続編も発売されるようで、実に楽しみだ。

POULETS GRILLES
パリ警視庁迷宮捜査班
著者:SOPHIE HENAFF、山本智子・川口明百美(訳)、早川書房・2019年5月発行
2020年9月6日読了
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猛々しく暑い2020年の夏、城崎温泉と城崎マリンワールドへ出向いてきた。
旅先ではひとりの外国人とも遭遇しなかったが、こんなのは初めてだ。

【参考データ】
宿泊先:三國屋(1泊)

■2020年8月11日(火)神戸から出石を経由し、城崎温泉へ

今回はマイカーでの旅行となる。8時に自宅を出発。お盆だからか、第二神明道路、加古川バイパス、姫路バイパスは結構混んでいる。播但有料道路に入り、市川サービスエリアで小休止。アメリカンドッグを食す。

第一の目的地、出石には10時50分に到着。大手前駐車場(一日500円)に駐車し、大手前通りを少し歩いてみる。
出石皿そばのお店が多いが、お盆の時期だけあって休業しているところも。
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出石のシンボル、辰鼓楼。
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引き返して。出石城跡へ。それにしても暑い。「豊岡37℃」は伊達じゃない。
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出石永楽館へ。
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この時代がかったムードが良いなぁ。
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昼食は「手打ち出石皿そば 玄」に入店。結構待たされたりする。
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この少量でこの価格設定は……(どこの店も同じだったりする。)

■城崎温泉 三国屋

暑いさなかを再出発。車の中は快適だ。

播但道路、を経由して14時30分に三国屋へ到着。裏面の駐車場へ。このあたりの道路は極めて狭いので運転には中止しないと。
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小休止して、さぁ、温泉街を歩いてみよう。三國屋はJR駅に近いが、その分、中心街までは少し歩くことになる。
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有名な一の湯だ。
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裏道を歩こう。少し雨が降ってきた。
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城崎文芸館へ入る。涼しくて良い。
ここは志賀直哉はじめ、城崎ゆかりの作家・著名人の城崎とのかかわりとその足跡を追う博物館だ。城崎温泉の紹介にも力が入っている。
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大正時代の城崎。当然、ロープウェーなんてものもない。
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旅館でもらったお土産クーポン券(4,000円分)を使い切り、三國屋へ戻ります。
夕食を但馬ビールとともに楽しみます。但馬牛ステーキがジューシー。
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宿内の温泉は貸し切りだから、独り占め。コロナの時代にはうれしいです。

■2020年8月12日(水)城崎マリンワールドへ

翌日は快晴。旅行には素晴らしい天候に恵まれた。
朝食はちょうどよい分量だ。
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チェックアウトの際に「GoToトラベルキャンペーンの」宿泊証明書をもらえた。思わぬ嬉しさに小躍りです。

ロープウェーに乗って大師山の山頂へ。朝いちばんだから空いていて良かった。(11時を超えるとダダ込みになる。)
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カフェで小休止。
山頂からは城崎市街を見下ろせる。
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11時に下山。そして、城崎マリンワールドへ。
駐車場が……遠い……。(700円)
あらかじめ入館予約しておいたので、スムーズに入館できた。入場料2600円はさて、安いか高いか。
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南極訪問以来、アザラシは僕のお気に入りです。
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それにしても、水槽の中の魚群の撮影は難しいなぁ。
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但馬海岸。
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イルカたちのショーは楽しめました。
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よくなついているなぁ。
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ペンギンの散歩は、数が少ない。
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う~ん。楽しめたぞ。愛車M3もご機嫌です。
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16時20分に城崎マリンワールドを出発し、朝来サービスエリア、明石サービスエリアで休憩・食事しながら20時40分に無事に帰宅できました。

車での旅行もまた楽し。

今年はコロナ・ウィルスのせいで海外旅行に行けないし、飛行機に乗るのもイヤだし、近場をうろつくことにしました。

最後まで拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

単焦点レンズCARL ZEISS Batis 2/40CFを購入しました。
SONY α7RⅣへの装着感も良い感じ。そして軽い!

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神戸・六甲山で試写。きめ細かな描写に満足です。
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ああ、はやく大手を振って遠くへの旅行に行きたいなぁ。

クラスの軟派の女王クレオパトラこと相庭陽子、硬派の大将である佐伯一枝、主人公は個人主義者の弓削牧子。とある東京の女学生たちの日常、ちょっとした冒険と心のやり取りを同時代的に描いた吉屋信子の昭和七年発表の作品。当時の女学生の言葉遣いや時代背景も新鮮にうつる。
・何でもない一枝とのノートの貸し借りに端を発し、お誕生日会への招待、夏の水泳学校、秋の横浜冒険旅行、と派手な陽子に振り回される牧子。こころのどこかで現状を打破したい、との気持ちを抑えての行動だが、残された弟の気持ちに気づくこともない。
・謹厳な父から母亡き後の自分の宿命を告げられた牧子は、心の中でイヤだと叫んでしまう(p155)。「教育的」でない、こういった描写が当時の読者の共感を呼んだんだろうな。
・夏の終わりに大切な母を亡くし、自暴自棄になって新学期を迎えた牧子は、陽子の誘いに乗ってしまう。しかし陽子はモダンガールはだしの活発な娘だな。赤バイ(昭和11年より前の白バイ)との夜のカーチェイスなんて、親が知ったらたまげるだろうに。それにしても戦前の横浜と神戸は、別格の国際港湾都市だったことが物語の端々からみえてくる。
・弟の失踪事件を受けての家族の和解、一枝姉妹との邂逅、そして「魔法の輪」の外へ。クライマックス『家の灯』は実に心温まるエピソードだ。湘南の浜辺でのラストシーンも実に良い。同じ勿忘草の香りでも、心情によってこうまで変化するものなのか。
リアルな心情の吐露も人間関係の難解さも、計算しつくされた構成とわかりやすい文章で読ませてくれる。時代を超越して読み継がれるべき作品は、やはり一味違うな。

吉屋信子乙女小説コレクション1
わすれなぐさ
著者:吉屋信子、国書刊行会・2003年2月発行
2020年8月16日読了
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ある犯行者の意識と行動を追う異色のミステリー。完璧と思われた行為が次々と暴かれてゆく様子は当事者でなくとも恐怖感を味わえる。『樽』に登場したフレンチ警部の活躍も見もの。
・冒頭、被害者の孫がロンドンからパリはル・ブルジュ空港行きインペリアル航空の乗客として飛行する描写が秀逸だ。祖父とその執事と父親との小旅行。事故にあった母に会いに行くためとはいえ、10歳のローズにとっては大冒険だったはずだ。ときに1932年9月、クロイドン空港からフランス・ボーヴェ空港(霧のために行き先が変更された)への航空旅行を終えたとき、祖父が死亡していたことが明らかになる。検視尋問の結果、自殺の線で決着がつくが、ここから甥のチャールズの犯行への長い旅程が語られる異色の構成となっている。
・倒産寸前の小型発電機工場を救うための、遺産の前貸し要請に耳を貸さない叔父への憎悪。「ひとりの命V.S.多数のいのち」「ひとつの悪V.S.ふたつの悪」チャールズの犯行へのきっかけは単純なものだが、そこに人の弱さが潜んでいる。一方的な熱愛を傾注するユナ嬢への恋慕は、行動を決定的にするのだ。
・練りに寝られた計画に則って「行動」は成し遂げられる。後日あらわれた目撃者も、これも消してしまえば恐ろしいものは何もない。
・安堵と高揚感。愛にあふれる未来の予感。だが、明晰な頭脳を持つスコットランド・ヤードのフレンチ警部の執念による捜査は、チャールズの意図を看破する。順風満帆な日々は、深夜の逮捕状をもって永久に崩れ去るのだ。
・法廷に立った瞬間、チャールズは八方から注がれる視線(p284)におののき、訴追側の主任弁護士(検察側)の驚くような追及に精神的に耐え、「恐怖に恐怖が積み重なって」感覚の麻痺する状況(p344)に陥る様子は、臨場感あふれる描写力によっていっそう恐怖感がひきたつ。
チャールズが苦境の日常を変革するために行動に移るまでの日々、犯行後の恐怖感の毎日、みごとな公判の大きく三つのシーンから構成される。人間なるがゆえの弱さ、そして自らの心のスキへの対峙を考えさせてくれる傑作長編といえよう。

THE 12.30 FROM CROYDON
クロイドン発12時30分 
著者:Freeman Wills Crofts、霧島義明(訳)、創元社・2019年2月発行
2020年8月10日読了
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クロイドン発12時30分【新訳版】 (創元推理文庫)
F・W・クロフツ
東京創元社
2019-02-20


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