男ひとり旅の美学

33の国と地域、南極を含む七大陸を踏破! 海外旅行歴28回の「旅の恥は書き捨て」です。愛車BMW M3と読書感想文も。

気軽に持ち歩ける本格性能。SIGMA Iシリーズは初めての購入だが、そのビルドクオリティの高さに感心した。
外装だけでなく、フードも金属製。そして小さなパーツまで切削アルミニウム製。そのため少し重い(375g)が、この剛性感は「道具を持つ喜び」を満足させてくれる。
某T社のレンズを手にしたときは不安感が募ったが、これなら安心だ。
絞りリングのカカカ、と音を立てる回転フィーリングも新鮮だ。
マグネット式メタルキャップが附属しているが、プロテクターを装着するのでこれは使えないな。(その分、安くしてほしい。ギミックとしては楽しいが。)

開放F値2.0の写りは文句のつけようがない。明石大蔵海岸にて試写。
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で、このサイズ感はα7Cにピッタリ。散歩のお供として気軽に連れていけそうだ。
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35mm F2 DG DN ソニーE用
シグマ
2020-12-18





南極旅行に備えて購入した初めてのフルサイズ・ミラーレスカメラα7RⅣと同時購入したのが、広角24mm~105mm(APSCクロップで158mm!)まで使え、Eマウント屈指の利便性を誇る標準ズームレンズ「SEL24105G」だ。F4通しでありながら、四隅までびっくりするぐらいきれいに解像してくれるのだ。なにせ、旅行はこれ一本でOK(実際には超広角レンズも携行)だし、光学式手振れ補正機能に、初心者の僕はおおいに助けられた。
ただ、最近は単焦点レンズの使用機会が増え、F4通しでは我慢できなくなってきたのも事実。かといってSEL2470GMのような重いレンズはイヤだし(それに高い)。そこで評判の良い「SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN」に思いきって買い替えた。
手にするととっても軽く(470g)、ミラーレスカメラの恩恵を存分に感じられる仕様となっている。

α7C、α7RⅣとの組み合わせも良好だ。
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写りにも満足だし、このサイズは旅行にピッタリ。
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長く愛用するぞ。
28-70mm F2.8 DG DN SEマウント用
シグマ(Sigma)
2021-03-12


ポツダム宣言を受諾せずに徹底抗戦して敗北した日本は、1946年に東西に分割占領された。それから16年、日本人民共和国・東トウキョウの十月革命駅(旧上野駅)人民食堂の給仕係として働く杉浦エミーリャ19歳の"裏の活動"に、日本人民の哀しみの姿が描き出される。
・かつて恐怖政治でソビエト人民を支配した"人類の敵"が今度は東日本を支配する-? "ある人物"の争奪戦と逃亡劇は今回も抜群のおもしろさです(『スターリンの亡霊』)。
・『江戸前の二人』。"二人"の意味が最終的に明らかになる構成には脱帽です。「妬けるわね」がキーワードか。
・『美しい歌はいつも悲しい』は現実の日本のアーティストTWEEDEESとのコラボ。ロックに飢える東側の若者へ音楽を届けること。それは命を届けることでもあるのだな。
・ついに共産主義国家・日本人民共和国による西日本侵攻計画が現実のものに。母や知人に別れを告げ、死を覚悟でひとり阻止に向かったエミーリャは結局とらえられて……。エミーリャに銃口を向ける実の父親の心境やいかに。そして後半のダイナミックな活躍がスゴイ! そして最後は……。(『霞ヶ浦の怪物』)。

共産主義と日本文化の入り混じった”赤い東京”で繰り広げられる諜報戦と命のやり取りは絶品。ハートフルな物語も良し。6巻のすみやかなる”安定配給”に希望を託します。
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この秋にCarl Zeiss Batis 2.8/135からの買い替えで、神レンズと称されるSEL135F18GMを購入した(中古だけど)。
その写り、ビルドクオリティともに納得だ。
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とりあえず、六甲の森林植物園で何枚か試し撮り。
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う~ん、風景を切り取るって、センスがいるんだなぁ。
(僕はダメダメだ。)


ベル・エポック期にアール・ヌーヴォー・スタイルをつくりあげた代表的なアーティストの一人、アルフォンス・ミュシャ。本展示会は彼がデザインしたポスター、装飾パネル、はがき、切手、紙幣、ビスケット缶などの商品パッケージ、香水瓶ラベル、デザインを学ぶ学生の教本として出版された「装飾資料集」「装飾人物集」など500点の作品によって構成されるとある。
期待を込めて六甲アイランドの中心部、神戸ベイシェラトン・ホテルの隣に位置する神戸ファッション美術館を訪問した(2021.11.24)。
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平日だったから空いている。スムーズに入館できたのは良いが、写真撮影は一点のみOKなので、少し残念。
・やはり「MONACO MONTE-CARLO」が良い。色彩の豊かさと構図がとても好きだ。
・今回はOGATAコレクションから多数出品されていて、商品パッケージ、ポスターなど初めて目にする作品が何点か見られた。これだけでも足を運んだ甲斐があったと思う。図録を買うべきだったか……。
・なお、500点の展示のうちには「装飾資料集」「装飾人物集」の膨大な内容が含まれるので、感覚的には全部で100点程度の展示だと思う。

「GISMONDA」、良いなぁ。
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美は細部に宿る。
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個人的には、神戸を代表するブランド各社の協賛を得て同時開催された「神戸・まちのファッションの現在形」が良かったように思う。ナポレオン一世や乾隆帝が神戸を訪問したら……とのシチュエーションも楽しいし、神戸松蔭女子学院大学、神戸芸術工科大学、神戸ファッション専門学校、神戸文化服装学院の展示も見ごたえがあった。
せめてこっちは写真撮影の許可を出してほしかったなぁ。

今回使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラはSONY α7RⅣ
・レンズはSONY SEL50F12GM(F1.2/50mm単焦点)

芸術に触れるのは小さな非日常。また来よう。

神戸ファッション美術館
特別展「アール・ヌーヴォーの華 アルフォンス・ミュシャ展」
ドレスコレクション展「神戸・まちのファッションの現在形」

憧れの開放F値1.2の50mm単焦点レンズをSONYストアで注文し、2か月後に届いた。
僕には分不相応なのはわかっているが、どうしても欲しかったのだ。
とりあえず、α7RⅣに装着。せめて人なみの写真を撮れるようになりたい。
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明石海峡大橋をパチリ。
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「XDリニアモーター」4基の効果は絶大で、一瞬でオートフォーカスが決まる様は実に快適だ。長く愛用するぞ!



東京帝国大学を卒業しても就職口にありつけず、社会参画の糸口をつかめずにいる田川敬太郎。「覚悟」の欠如した彼は、ふとした縁から依頼された、ある男性の追跡という探偵まがいの仕事を経て、友人須永の叔父の家へ出入りするようになる。
また、千代子をめぐる須永の「うぬぼれと競争心と嫉妬心」が本作の読みどころ。これは誰にでありそうで、その心をえぐる漱石の筆は見事といえよう。
・大学を出て世間知らず、人生の傍観者に過ぎない敬太郎。本書は彼の物語なのだが、須永と千代子のキャラクターが濃いので、どうしても陰に退きがちになってしまう。
・ダヌンツィオと一少女の逸話を、千代子(ちよこ)と百代子(ももよこ)の性格の違いに昇華させる須永の想像力(『須永の話』)もなかなか。
・「あらゆる冒険は酒に始まるんです、さうして女に終るんです」(p20)「未来に富んだ顔に生気を漲ぎらして快活に表へ出た……光を割いて進む様な感じがした」(p90)「穏やかな顔をした運命に、軽く翻弄される」(p265)「風のない月が高く上った」(p290)「室の中に隙間もなく蔓延る暗闇が窒息する程重苦しく感ぜられた」(p294)、等々。文豪の筆を存分に楽しめた。
・解説によると、漱石が「高等遊民」の言葉を登場させたのは、実はこの『彼岸過迄』だけらしい。
・神経衰弱に陥るのを自ら防ぐべく、須永は西日本への旅に出る。個人的には、「明石」(兵庫県明石市)の逸話が登場することが嬉しい(『松本の話』)。

千代子との強烈な衝突を経て、また、自分の出生の秘密が明らかになったことで、須藤が人として一歩前進したのに対し、敬太郎は敬太郎のままだ。漱石は二人を対置することで、文明社会における人のあり方=選択肢を示してくれたのだろうか。
それにしても僕は思う。愛娘との死別という漱石自身の厳しく辛い経験を作中人物である松本に投影し、その是非を後世に委ねた彼の胸中を想うことで、本作の味はより濃密になる。それがために、本作は『こころ』とならぶ名作と呼べるのではないだろうか。
時を置いてまた読んでみよう。

漱石全集第七巻
彼岸過迄
著者:夏目金之助、岩波書店・1994年6月発行
2021年11月14日読了
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彼岸過迄
夏目 漱石
2012-09-27


はじめての海外ひとり旅はニューヨークを選び、その際に訪れたメトロポリタン美術館(MET)の展示の量と質に「圧倒」されたことを、四半世紀を経た今でも憶えている。現在メトロポリタン美術館は改造工事のために休館中のため、150万点を誇る所蔵美術品の中からヨーロッパ絵画に的を絞り、日本初公開46点を含む全65点の展示が実現したそうな。
今回は初日に訪れることができた。
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事前予約制(時間帯指定の前払い)でスムーズに入館できたのは良いが、写真撮影は全面的に禁止とのことで少し残念。
まぁ、宗教絵画、ルネッサンス、近代絵画がバランスよくセレクトされているので良しとしよう。
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今回の展示会でのお気に入りは次の2点だ。
・まずは、かつて本国METで発行された「メトロポリタン美術館ガイド」(日本語版)の表紙を飾った『Mezzetin メズタン』だ。恋に報われることのない使用人が、今日もあの女性を想って楽器を爪弾いて唄う……同じ男として同情しますとも!
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・もう一点の『信仰の寓意』は日本初公開のフェルメール作品の一点となる。解説によると地球儀を踏みつける女性は教会の権威を、蛇の死体は悪意の征服を示すそうな。なんにせよ色彩と構図が気に入った。
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今回使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラはSONY α7RⅣ
・レンズはSONY SEL24F14GM(F1.4/24mm単焦点)
軽さは正義です。

芸術に触れるのは小さな非日常。今度はニューヨークのMETへ行こう!

メトロポリタン美術館展-西洋絵画の500年-

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FE 24mm F1.4 GM
ソニー(SONY)



神戸は御影にある白鶴美術館「中国青銅器-円と方の協調美-」展を鑑賞すると、通常非公開の「旧乾邸」に御招待というので、晴天の下、出向いてきた。(2021年10月28日)

もよりの阪急御影駅に到着するも、美術館方面へのバスがない? タクシーで出向くことに……。
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地元の方によると「今日から急に観覧者が増えた。何があるんだろう?」とのこと。それはね、みなさん「旧乾邸」目当てなんですよ。

■白鶴美術館・本館
「中国青銅器-円と方の協調美-」展
ここは建物そのものが美術品といえ、細部に施主と建築家のこだわりが感じられた。
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個人的には渡り廊下と、この階段周りが気に入った。
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1階の展示室、特にその天井は素晴らしい造り(折上格天井)なのだが、撮影は許可されなかった……。
展示物こそ撮影できないが、饕餮夔龍文方卣(とうてつきりゅうもんほうゆう:重要文化財)など、古代中国の貴重な青銅器を鑑賞できたので、良し!

■白鶴美術館・新館
「アナトリア・コーカサスの絨毯 -多様なメダリオン-」展
19世紀~20世紀初頭に制作されたアルメニア、トルコの高級じゅうたんを展示。こういうのも良いな。
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■旧乾邸
白鶴美術館・新館から徒歩3分の場所にその邸宅跡はある。並ぶこと約10分。13時少し前に開門され、僕は9番目に入場できた。
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車寄せ(?)のデザインに圧倒された。
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吹き抜けの応接室には南向きの巨大な窓から日光さんさんと入り、階段、壁面等の意匠、調達品をみるだけで時間がたつのを忘れてしまうほど。いや、本当に素晴らしい!
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2階への階段を上ると、バルコニー状に突き出した部分が目に飛び込む。そしてこの天井! 憎らしい設計だ。
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美は細部に宿る。
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本当、次の公開日が待ち遠しくなるな。
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今回使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラはSONY α7C
・レンズは2本。軽さは正義だと実感した。
 SONY SEL14F18GM(F1.8/14mm単焦点)→ほとんどこれ一本で撮影
 SONY SEL40F25G(F2.5/40mm単焦点)
うん、建築物の撮影は超広角レンズに限るな。

芸術に触れるのは小さな非日常。次回もまた来よう。

白鶴美術館
https://www.hakutsuru-museum.org/museum/
旧乾邸
https://www.city.kobe.lg.jp/a44881/kanko/bunka/bunkazai/estate/bunkazai/syokai/kyuuinuitei.html



ベルマージュ堺弐番館の二階に位置する小規模な美術館、堺アルフォンス・ミュシャ館へは1年ぶりの訪問となる。明石から大阪・堺まで出向いてきた。
(2021年10月23日)
1900年パリ万国博覧会をモチーフに、会場をグラン・パレ、プティ・パレに見立て「ミュシャのマルチなアート・ワークをジャンルごとに大公開」とある。期待できそうだ。
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■グラン・パレ
油絵、各種デッサン、作品のための下絵などを展示。1900年パリ万博でのチェコ館のポスターが印象的だ。どちらかと言えばチェコ時代のミュシャの側面強し。
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■プティ・パレ
こちらは実に華やか! リソグラフ・ポスター『椿姫』『ロレンザッチオ』や『四つの宝石』『一日の四つの時』『四芸術』などの連作、サラ・ベルナールのための宝飾品『蛇のブレスレッドと指輪』、著書『装飾資料集』抜粋、等々。彼の手になる彫刻『ラ・ナチュール』もなかなか。

■未来館
世紀末を超えて、1935年頃までの商業ポスターを展示。ジョルジュ・バルビエ、レオナール・フジタ等々。これは良かった。
また、現代の情報技術を活用したミュシャ作品の映像コンテンツが大々的に紹介されていたが、これはいいや。
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『四つの花』
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さりげなく展示された『桜草』も良いな。
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芸術に触れるのは小さな非日常。次回もまた来よう。

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