道元禅師と明恵上人の歌にはじまり、良寛、一休禅師、在原行平、西行法師の詩歌にあらわれた、日本の四季と人生観、そのこころを解く。
・「隈もなく澄める心の輝けば/我が光とや月思ふらむ」(明恵上人)の詠まれたシチュエーション。自然に没入・一体化した僧の「澄める心」の光を、夜明けの月は月自身の光と思う、か(p9)。
・唐の文化を吸収した平安から、武家文化の鎌倉へ政権は遷移するも、雅な宮中文化は継承される。和泉式部や赤添衛門、紫式部や清少納言、小野小町。日本文化の千年。
・禅の「無」の境地を僕は誤解していた。「万有が自在に通ふ空、無尽蔵の心の宇宙」であり、論理よりも直感、内に目ざめるさとりか(p23)。

こころが洗われるよう。日本文学を新しい目でみる契機になった。

美しい日本の私
著者:川端康成、Edward G Seidensticker(英訳)、講談社・1969年3月発行
2018年8月17日読了
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