17世紀のチューダー王朝期の木組み住宅から20世紀初頭のエドワーディアン様式まで、物件によっては建築から数百年を経た現在でも使われているという、英国住宅。その魅力は何か、長持ちの秘訣がどこにあるのか、併せて英国人のライフスタイルが多数の写真・図版により解説される。

・イギリス人の考え方は「家は物ではなく文化」「家はその土地から生えている」「土地は所有するものでなく利用するもの」か。日本とずいぶんと違うことがわかる。それに小さくても庭は必須らしい。
・チューダー・ジャコビアン、ジョージアン・リージェンシー、ヴィクトリアン、アーツ&クラフツ、エドワーディアン。それぞれの時代の建築物の特徴と、テラスハウス、セミデタッチドなどの建築様式と、実際の生活スタイルが紹介される。
・ロンドン、コッツウォルズ、湖水地方、ウェールズ、スコットランドなど、地域によって異なる街並みの様相とそれぞれの美しさよ。旅の楽しみが一つ増えた気分。
・暖炉とウィンドウ・ディスプレイ、室内照明、壁面デザイン、キッチンの考え方……。日本でも参考になりそう!
・英国人の家への思い。「私たち日本人は、自分の家を紹介するときどこか自慢できるところはあるでしょうか」(p116) 僕も自室と庭をきれいにすることにしよう。

ハリー・ポッター、小公女、ディケンズ博物館、ダウントン・アビー等、数多いコラムも愉しい。それにしてもヴィクトリアン・スタイルのテラスハウスの美しさは筆舌に尽くしがたいな。

図説 英国の住宅 住まいに見るイギリス人のライフスタイル
著者:山田佳世子、Cha Tea紅茶教室、河出書房新社・2018年2月発行
2019年2月11日読了