三菱グループの始祖、岩崎家の本宅として明治29年に建築された重要文化財。出張の空き時間を利用して行ってきました。
上層階級の大邸宅です。設計を請け負った英国人のコンドル氏による洋館の設計図は石造りだったのですが、岩崎氏の強い要望によって木造二階建て+地下室に変更されたらしいです。(そのため、当初計画の三分の二のサイズになった。)
洋館2階には広いベランダがあります。これ、日本初のベランダだそうです。欧州にはベランダはなく、東南アジアの様式を模倣して設計されたとか。
すべての洋室に暖炉があり、すべて異なるデザインでした。凝ってますね。明治29年に建築された後、明治41年にガスが引かれ、暖炉はガスストーブに改造されたそうです。個人の邸宅にガスを引く。これも日本初だそうです。
2階の客室(12畳以上が4室)には大鏡が据え付けられています。ガラスは波打っていたのに、これは現在の鏡と変わらない! これも日本初。当時のガラス工芸技術の粋で、姿見ではなく装飾の一種とされたそうです。シャンデリアみたいなもん?
2階の客室の壁紙は、明治の技法で2003年に復元されました。和紙に錫を塗り、ワニスを塗ると、黄金色に。凹凸の凹部に塗料を塗り、豪華絢爛な壁紙の完成です。すべて手作業になるこの芸術品、日本では参議院、一部の大臣室にしかなく、パンピーが見ることができるのはここだけだそうです。
サラリーマン(サラリーマシン?)には時間がありません。1階はゆっくりと見られませんでした。残念!
小貫さん(ボランティア・ガイド。初老の紳士)、丁寧な解説をどうもありがとう。
それにしても、周囲のマンション群と国の合同庁舎が景観をぶちこわしです! 近くの湯島神社には外国人観光客が訪れていたが、なんて思っただろうか?
(奥に見えるのは東大病院)