男ひとり旅の美学

[旅の恥は書き捨て]ってことで。あと、BMWと読書感想文も。

2009年01月

2008年9月15日、米国リーマンブラザーズの破綻が報じられたとき、現在のような経済・社会状況になるとは予想もしなかった。(トヨタ、ソニーが大赤字に陥るなんて。)
アメリカ発の大経済危機。本書はその犯人を明確にし、今後の世界を予想する。

"新興国経済の力強い成長"、"BRIC's投資の薔薇色の未来"! ゴールドマン・サックスの宣伝に騙された一人として(その損失額50万円以上!)、欧米金融の闇の部分を興味深く読んだ。

そう、ゴールドマン・サックスこそ当事者。そこの出身にしてブッシュ政権末期、絶大な権力を縦横無尽に駆使したポールソン財務長官こそ第一の戦犯だ。
ブッシュJr.率いるチームこそ諸悪の根源だ。思えばイラク戦争、金融危機と、世界中に災いを振りまいた最悪の政権として記憶されるんだろうな。

福田前総理の辞任劇の裏事情。米国の圧力に屈した政府を統制し、国民には言い訳せず。これが真実なら、潔いことだ。

それにしても、だ。"失われた10年"を言い訳に変革を先送りし、ヌクヌクと現状維持を続けたきた"われわれ"。その間に冷戦終結期に辛酸を舐めたロシアと中共(ATOKで変換されないぞ!)が着実に国力を上げ、2010年代に日本を軽く追い抜き、アメリカをも凌駕しようかという現実に、ただ茫然自失するしかないのか。

カナダ、メキシコと一体化した米国(北米連合国!)が、ロシア、中国、インド、EUと水面下で覇権を争う時代がすぐそこにきている、か。(その通貨もWEBで公開され、中国に運び込まれ、ロシアが抗議した?)
第一次世界大戦前夜の"Balance of Power"ふたたび。

岩倉使節団がドイツ訪問の際にビスマルクが語ったとされる言葉を思い出した。
「国際社会においては、大国は自らに都合の良いときは国際法を遵守し、そうでないときは軍事力に訴える。主要国(?うろおぼえ)が拮抗する軍事力を保持してこそ、国際法が護られる」
結局はこうなるのか。理想を持ちつつ"次の現実"を予想し、それに備えることの重要さ。で、日本国をアテにできるのか? そうでないとしたら……?

The Next World Order
「大恐慌」以降の世界 多極化かアメリカの復活か
著者:浜田和幸、光文社・2008年11月発行
2009年1月23日読了

今年2009年は数え42歳(いやだなぁ)。
本厄に当たるので、多井畑厄除八幡宮へお払いに行ってきた。(2009年1月18日)

小学生時代からの友人3人、駐車場から歩く、歩く。まだ30代前半で通用するのになぁ。
神社へ向かう道路は大渋滞。JR須磨駅と神戸市営地下鉄名谷駅から臨時バスが出ていたが、どの便も満員だ。

初日の今日は日曜日であり、人でごった返していた。境内への階段を上るのに20分。"きとう"を申し込んで、神殿の中で待つこと15分。50人以上が集められ、座席がいっぱいで立たされて、垂れた頭(僕は腕組みしていたが)に神社の棒(?)がわずか2秒動かされ、祈祷師に全員の名前を読み上げられて……。これでおしまい。
祈祷料は七千円。高いなぁ!

同年齢の野郎ばかりと思っていたが、60代の人と30代前半の女性が多かった。意想外。

駐車場への帰り道、さらに人が増えて入場制限をしていた。さらに小雨が降ってきた。最悪のタイミングは逃れたわけで、まぁ良しとしよう。

[神戸・須磨]多井畑厄除八幡宮
日本最古の厄除けの霊地

多井畑厄除八幡宮は、多井畑の厄神さんの愛称で親しまれています。
現在の兵庫県神戸市須磨に配流された在原行平や、一の谷の合戦の際には源義経が祈願したといわれており、日本最古の厄除けの霊地と伝えられている神戸の厄神さんです。
770年(神護景雲4年)6月に疫病が大流行し、それを鎮めるために五畿内(大和、山城、河内、摂津、和泉)の国境10ヶ所に疫神を祀り、疫祓いが行われました。多井畑厄除八幡宮は古山陽道の摂津と播磨国の国境に位置していたため、その一つとして疫神が祀られたと伝えられています。
毎年1月18日から20日の3日間に渡って厄除祭が行われ、厄年のお祓いや疫病退散、病気平癒の祈願と厄除けに多くの参拝者で賑わいます。
(公式HPより引用)

http://www.tainohatayakuyokehachimangu.or.jp/

ウィーン美術史美術館所蔵、静物画の秘密展の観賞に兵庫県立美術館へ行ってきた。(2009年1月17日)
1996年7月に本物の美術史美術館を訪れた。"街全体がmuseum"と断言できるヴィーン(WEIN)の中にあって、シェーンブルン宮殿と並んで荘厳な建物だった。
かすかな記憶を呼び戻しながら、今回の展示を観賞する。

第1章【市場・台所・虚栄の静物】
果物を描いた一般的な静物画だけでなく、農民のダイニングルーム(土間に粗末なテーブルを置いただけ)や市場の活況を題材にした絵画まで幅広い。インパクトがあったのは牛や豚を解体した絵画だ。頭蓋骨や砂時計、天球儀を題材にした絵画は「人生の虚栄を顕した」? 解説がなければわからないところだった。

第2章【狩猟・果実・豪華な品々・花の静物】
なんせオランダは17世紀最強国家! その国力を背景に、遠く明朝シナの陶器や東南アジアの果物などが描かれていた。

第3章【宗教・季節・自然と静物】
やはりこのコーナーが見応えがあった。カソリックの絵画らしく、道徳をさりげなく表現した絵画が多い。(まだカルヴァン派の影響は無かったのかな?)
欲を言えばルーベンスの暗い絵画が見たかったが、無かった。(静物画じゃないから? それとも予算オーバーだったのか……。)

第4章【風俗・肖像と静物】
個人的にはマルティール・ディヒトルの「酒を飲む二人の男」とティベリオ・ティネッリ「貴婦人肖像」が気に入った。(土産にポストカードを買いたかったが無かったぞ! ブー、ブー!)
今回の目玉、「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」は特別扱いされていた。まぁ、良い画だ。ん? モデルの王女3歳は僕の姪っ子にそっくりじゃないか!(伯父バカ)

ところで静物画は"still life"か。池澤夏樹さんの芥川賞受賞作「スティル・ライフ」の意味がいまになってわかった。

で、現代アートの展示も見てきた。「さっぱり理解できません」 これって本当に芸術なのか? 暴論を承知で書くが、19世紀までに美術方面における人類の英知が出し尽くされてしまったから、一般人に理解できないものを「芸術」と称しているようにしか思えないのだが……。

今朝の神戸新聞に「県立美術館7年目。建築費300億円、年間経費5億5千万円。その存在意義」に関する旨の記事が掲載されていた。まぁ確かに神戸市立博物館とだぶっているような気もするが。しかし存在意義を問うのなら、同じHAT神戸に多数が建設され、建物だけ無駄に立派で、何をやっているのかわからない県関係の○○センターのほうだと思うが、如何に。

兵庫県立美術館-「芸術の館」-【ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展】
http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_0901/index.html
2009年3月29日まで!

1922年に立憲王国として1882年以来の大英帝国の支配を脱したはずのエジプト。その実、傀儡政権を背後から操り、第二次世界大戦後もスエズ周辺の直接占領を続けるイギリス軍に対し、首都カイロで反英運動に身を投じたのが医学生のリーダー、シャウキーだ。逮捕の数ヶ月後に釈放され"わたし"の前へ姿を現した彼はしかし、別の人格に変わっていた。
数年後、驚異的な能力で医局の中心的な職務をこなす彼の元に、病気休暇中の公務員に関するファイルが送られてくる。医学的見知を下すべく彼の家へ向かったシャウキーと"わたし"が見て"聞いた"こととは……。

アラブ・エジプト文学である。著者YUSUF IDRISもエジプト人医師であり、革命の闘志であった。大英帝国からの真の独立を果たしたナセル革命の直前に書かれた本書は、実際の事件に着想を得て完成したとされる。

職務への忠実かつ献身的奉仕が表彰された警察官。時の首相(パシャでもある)の寵愛すらその一身に受ける。その創意工夫を活かした任務とは政治警察に逮捕された"容疑者"をひたすら殴ることだ。
彼の家で"咆哮する"シャウキー、吠え声を上げる"黒い警官"、叫ぶ警官の妻……。

他人を傷つける者は、知らずに自らを傷つけてしまう。
遠大な将来の目的。使命感を持つ若者の目の輝き。
殴打の哲学。精神の崩壊。
そして"人間の肉"。

苦痛それ以上に激烈な痛みを与えるのは、"沈黙の強制"……。
想像し得ないラストには目を背けたくなった。

AL-'ASKARY AL-ASWAD
黒い警官
著者:ユースフ・イドリース、集英社・1991年6月発行
集英社ギャラリー[世界の文学20]中国・アジア・アフリカ所収
2009年1月9日読了

2008年の"もんちほし"卓上カレンダーがお気に入りで、2009年版を買いに東急ハンズ三宮店へ出向いたのだが……無い!
で、代わりに購入したのは"ムーミンカレンダー"(笑) こういうのもアリでしょう。
でも、あきらめきれないなぁ。
(心斎橋店まで出向く気はしないが。)

で、元町で北欧製品を扱う店"DENMARK SHOP"に入る。ムーミングッズもたくさんです。勢いで"スナフキン"ミニメモを購入。今年はこの路線かな?

"もんちほし"イラストのページ
http://monchihoshi.net/illust.htm

DENMARK SHOP
http://www.rakuten.ne.jp/gold/inwear/

大丸神戸店1階のカフェテラス、"カフェラ"に席を取る。この店は何度もマスコミで取り上げられて気になっていたのだが、初めて入店することができた。
憧れのテラス席は、喫煙席だったんですね。で、全席禁煙の店内席へ。室内の装飾が……なるほど、本場ミラノのスタイルか!
天野こずえ "ARIA"に登場するカフェ・フロリアンを思い出したぞ。(あっちはヴェネツィアだけど。)

お、新春限定メニューとな。ハート型のクリームの上にチョコで描かれた"2009"の文字。カップの下には金色のめでたい敷き紙。そしてカプチーノは美味だ!
(写真を撮れば良かったな。)
ここは世界大会で優勝した女性バリスタ(エスプレッソ職人)のいる店。店員の士気(?)は高く、繁盛している。

テラス席では、ひとりの若い女性がアイボリーのロングコートを羽織ったまま、通路側に向けてカップを手にし……絵になっているなぁ!
なるほど、藤原紀香や三浦カズが来店するわけだ。

カフェラ:21時まで営業中!
http://www.ucc.co.jp/cgi-bin/shop/shop.cgi?id=160

で、今年はじめての買い物として、通勤カバンを新調した。
・JEFF BANKS モデル371503、ネイビー
“Revolution”ではなく“Evolution”
JEFF BANKSが提案するのは決して時代の最先端のファッションでも、トラディッショナルなものを否定する“革新的”なファッションもない。
むしろ、トラディッショナルな要素の中の目に見えない部分(例えばスーツの裏生地にネクタイの裏生地を使ってみたりと英国人ならではの遊び心) 「Sence of Humour( センス オブ ユーモア)」を加味していく、いわばトラッドの進化形である。
シーンはオンビジネス。
ビジネスという社会的制約のあるシーンの中で、無理のない投資でセンスあるおしゃれを楽しめるブランド、これがJEFF BANKSの目指すブランド像である。
http://www.iketei.co.jp/より引用)

これで、黒いコートにベージュ色の夏用カバン肩掛けなんて"ダサスタイル"から解放されるゾ。

夜はいつものメンバーと新年会。新しいメンバー(幹事の嫁さん)も加わり、おめでとう。
……またまた飲み過ぎて、二日酔いだ。

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