男ひとり旅の美学

33の国と地域、南極を含む七大陸を踏破! 海外旅行歴28回の「旅の恥は書き捨て」です。愛車BMW M3と読書感想文も。

2019年05月

■2019年5月4日(土)快晴→曇り

6時25分起床。あまり眠れなかったな。
中禅寺金谷ホテルの朝食は7時30分から。えらくゆっくりだな。
DSC02749
うむ、こちらも美味だったぞ!

8時55分にチェックアウト。荷物をレンタカーに積み込み、英国大使館別荘とイタリア大使館別荘を目指して出発。
目的地に駐車場はない。公営かつ無料の歌ヶ浜第一駐車場で空きを待つこと10分、なんとか駐車することができた。
DSC02755
DSC02756
時刻は9時20分。ここから10分ほど歩くと、目的地が見えてきた。
DSC02760

■英国大使館別荘記念公園
ビクトリア朝時代の雰囲気を色濃く残した別荘は、なるほど、趣味が良い。
DSC02763
DSC02764
DSC02766
DSC02775
DSC02778
DSC02786
DSC02789
DSC02835
2階にあるカフェが実に良さげだが、おなか空いていないし……。

■イタリア大使館別荘記念公園
英国大使館別荘に比べると、なんかオシャレだ。
DSC02797
DSC02805
DSC02811
DSC02812
DSC02815
DSC02826
お気に入りの一枚
DSC02821
10時55分に駐車場へ戻る。ここは絶対有料にして管理人を置くべきだ。
なんだか雲が出てきたぞ。
DSC02836
■旅もそろそろ終了です。

いろは坂、日光宇都宮道路を経由して日光市街へ戻ります。おや、予想に反して渋滞なしか。
雨が降ってきたぞ。

JR日光駅も風情があってよい。
DSC02844
11時45分にニッポンレンタカーで車を返却し、東武日光駅へ。ここでも日光東照宮のチケットを販売しているんだな。絶対にここでチケットを購入してから、東照宮へ向かうべきだな(あの大行列に並ばなくて済む。)。

雨が強くなってきた。駅でしばらく雨宿りの後、昼食を探しに出る。小ぶりになった。
駅前の蕎麦屋へ。よく混むなぁ。

日光ゆば蕎麦、1100円。まぁまぁ美味でした。
DSC02847
雨も上がって、市街はまた活気づいてきた。時間があるので、駅前のカフェ「フルール」でチーズケーキセットを注文。これはおいしいぞ。
DSC02848
お土産に「湯葉まんじゅう」を購入。

けごん36号は定刻通り15時23分に乗車するも、なぜか遅れ気味。北千住駅には6分遅れの17時8分に到着。
お詫びのアナウンスもなしか。
当初予定の新幹線には間に合わないので、乗車変更せざるを得ない。次からは余裕を持ったスケジュールにしよう。

18時過ぎに東京駅へ到着。のぞみ249号グリーン車に乗車し、ビールを飲みつつお弁当を食す。新大阪経由西明石へ。無事に帰れただけでも良しとしよう。
DSC02851

最後まで拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。




■2019年5月3日(金)晴

6時起床。日光金谷ホテル別館3階からの眺望は二重丸だ。
DSC02515
DSC02518

昨夜とは別の食堂へ通された。天井の造りが見事だ。
DSC02520

朝食は和食をリクエスト。ニジマスを含め、実に美味だった。
DSC02523

8時55分チェックアウト。荷物を預かってもらう。

■日光東照宮へ!

参道を行く人もまばら。有名地の観光は朝に限るな!
DSC02530

葵の御紋。東照宮へは9時30分に到着!
DSC02531
DSC02537

あれ、中は人でいっぱいだ。
DSC02539

入場料金はなんと2100円! でも、その価値はある。

表門。仁王さんを修繕しないとね。
DSC02540
DSC02541
象かな?
DSC02546

表門をくぐると、正面に中神庫。左へ折れて進みます。
DSC02547
DSC02550
おおっ、これが……。
DSC02553
「みざる、いわざる、きかざる」
DSC02554

表情がファニーで実によい!
DSC02563
DSC02560
DSC02559

先へ進もう。唐銅鳥居を超えて、陽明門へ。
DSC02565
DSC02567
ディティールが見事!
DSC02577
DSC02581
DSC02583
DSC02586
DSC02587
DSC02589
DSC02658
で、これが拝殿。中へ入って参拝できた(撮影禁止)。
DSC02590
日本一有名な猫。
DSC02594
坂下門の裏側にはスズメ。
DSC02600
坂下門をくぐって東回廊へ。うっそうとした杉木立を延々と歩き、200以上の石段を登って、奥宮へ。
DSC02625
DSC02622

ここに家康が眠っているのか。
DSC02608
DSC02613

戻ります。
DSC02631
DSC02660
DSC02675
DSC02677
五重塔もなかなか。
DSC02538
日光東照宮宝物館も「令和」にちなんでの特別展示。家康の輿もあり、良かったぞ(撮影禁止)。
12時まで滞在した。満足!

■いろは坂
ホテルへ戻って荷物を回収。昼食時間をセーブするため、ホテル内の売店で「金谷ベーカリー」のパンを購入。
日光駅前のニッポンレンタカーで小型車を借り、中禅寺湖へ出発! 日光宇都宮道路を経由したから市街の渋滞には巻き込まれずに済んだ。

いろは坂は一方通行なので、かえって運転しやすかった。
DSC02695
休憩所で昼食を採る。パンが美味だった。

明知平のあたりから渋滞となったが、ガマン、ガマン。

■華厳の滝
いろは坂を越えて、華厳の滝へ向かう。駐車場までの待ちが、また長い……。
15時20分に駐車できた。

華厳の滝を鑑賞する場所へは、岩盤をくりぬいたエレベータで100メートルも下る。
なんと、このエレベータは昭和5年に完成したそうな。
DSC02697
DSC02698
観瀑台から滝を見上げる。なんとまぁ、豪快な……。
DSC02713
DSC02705
16時に華厳の滝を出て、ホテルへ向かう。

■中禅寺金谷ホテル

中禅寺湖の北側をドライブしながら、ホテルを探す。あったぞ。
16時40分にチェックイン。
DSC02731
DSC02732
DSC02754
まずはホテルを散策。ラウンジ、温泉の位置を確認する。
DSC02734
DSC02735
DSC02737
温泉はまぁまぁ、かな。(場所が離れすぎだ……。)

夕食は「スペシャルディナー」を予約。
DSC02739
DSC02741
DSC02743
DSC02745
正直いって、日光金谷ホテルよりもここのディナーのほうが美味だった。
「日光三猿麦酒」も満喫。ほろ酔い気分で、続きます。

今年のゴールデンウィークは10連休! だがいろいろとあってヨーロッパ旅行をキャンセルし、改修なったばかりの日光東照宮と日光山輪王寺、明治時代の外国人がリゾートを愉しんだという中禅寺湖を訪れることとなった。良い休暇となったぞ。

【参考データ】
交通
2019/5/2木
 新幹線こだま722号 西明石7:21発~新神戸7:30着
 新幹線のぞみ110号 新神戸7:39発~東京10:23着
 JR上野東京ライン 東京10:44発~北千住11:03着
 東部特急リバティけごん17号 北千住11:12発~東武日光12:51着
2019/5/4土
 東部特急けごん36号 東武日光15:23発~北千住17:08着
 JR常磐線 北千住17:48発~東京18:05着
 新幹線のぞみ249号 東京18:20発~新大阪20:50着
 新幹線こだま765号 新大阪21:9発~西明石21:31着

宿泊先
 2019/5/2木 日光金谷ホテル(1泊)
 2019/5/3金 中禅寺金谷ホテル(1泊)

■世界遺産 日光の社寺へ

2019年5月2日(木)
西明石~東京までの新幹線のぞみ号はグリーン車。乗客もまばらで広くて静かで快適だった。
千住駅では急ぎ足。WEB購入した特急券の電子メール控を改札で見せて、専用の特急乗り場へ。間に合って良かった。
特急リバティけごん17号は満席だ。
はじめての東武日光線。車窓から栃木県の風景を愉しみつつ、昼食。東京駅で買ったお弁当はチョイスに問題があったか、高齢者向けの味付けだった……。
DSC02409
DSC02403
12時51分に東武日光駅へ到着。
DSC02416
DSC02414
さて、予約しているレンタカーを借りるのだが……。
考えていたのだ。Twitterによると、この連休中は日光市街の渋滞がひどく、日光駅から神橋まで通常10分のところ、90分以上かかるらしい。そうなるとレンタカーを借りても意味がない。
で、ニッポンレンタカーの窓口で相談したところ「5/2から3日間」を「5/3から2日間」に変更してくれるとのこと。ありがたや!

だがしかし、車を使わない代償は安くはなく、日光金谷ホテルまで40分も歩く羽目になった。歩道は狭いしガタがあるし、観光客が多いので、キャリーケースを転がすのも一苦労。工程の半分くらいは手で持って運んだ。
DSC02417
DSC02418
お~い。日光金谷ホテルにたどり着くには、結構急な坂道を登らないといけないんだな……。これも一苦労。
なんとか坂を登り切り、ホテルで荷物を預かったもらった。
DSC02420
DSC02421
時刻は13時50分。さぁ、「世界遺産、日光の社寺」へ向けて出発だ。神橋まではホテルから歩いてすぐだ。
DSC02468
DSC02469
神橋を眺めつつ(通行料300円はひどい!)、横断歩道を渡ると「世界遺産、日光の社寺」の石碑あり。記念撮影するグループが多かった。
DSC02440
日光山内は広い。杉の林を愛でながら、ゆっくりと歩きます。
DSC02454

■日光山輪王寺
この地を切り開いたという「勝道上人像」を超えると、日光山輪王寺はすぐそこだ。
DSC02527
中心となる三仏堂への内部へ。入場料400円。
DSC02457
DSC02459
ここには「山の神が化身して日本の安泰を護っている」三体の仏が祀られている。
その金色の姿は、もう見事としか言いようがない(写真撮影禁止)。個人的には馬頭観音がユニークで気に入った。
DSC02455
あまり人が入っていないが、宝物殿と逍遥園も良かったぞ。
DSC02463
DSC02464

東照宮は明日朝のお楽しみってことで、本日の観光はここまで。ホテルに戻ります。

■日光金谷ホテル
16時20分、きつい坂道を登って日光金谷ホテルへチェックイン。別館122号室へ通された。
ここは眺めが抜群に良い部屋で、かつて昭和天皇も宿泊されたとか。
でも、3階までエレベータなしってキツイぞ。
DSC02471
DSC02473
DSC02472
夕食前に本館をうろうろ。内装が見事だ。明治、大正、昭和、平成、令和。五つの御代を見届けてきたんだな。
DSC02485
DSC02486
DSC02487
おお、漱石も宿泊したのか!
DSC02476
DSC02478
DSC02481
有名なメインダイニングへ。
DSC02499
DSC02489

今夜は特別に、明治時代(1906年)のメニューを再現したという「クラシックメニュー」を予約しておいた。
DSC02491
DSC02492
DSC02493
DSC02494
DSC02495
DSC02497

うむ、蟹コロッケと雉(きじ)が絶品だった。牛フィレはいまひとつ。
DSC02496

食後、小食堂へ出向く。天井の造りが見事。
DSC02503
DSC02500

ロビーも良い感じ。
DSC02510
ここのホテルの唯一の欠点……それは温泉のないこと。クラシックホテルだから、そこは割り引いておこう。

赤ワイン2杯でほろ酔い気分。続きます。

昭和2年建築の最先端でモダーンな住居、同潤会代官山アパートメントの三階。"その部屋"に重心を置き、70年におよぶ時の流れに生きた、ある一家の四代にわたる物語がつづられる。
・1927年から1997年まで、ほぼ10年刻みで短編が重ねられてゆく。八重と妹"愛子"、その婚約者である竹井の悲劇とはじまりを描く『月の沙漠を1927』、戦前昭和の事実上最後のクリスマス、そのプレゼントをめぐる感動の『恵みの露1937』は胸に染み入る。
・ほうぼうに手を尽くして、完成したばかりの、しかし規則づくめで窮屈なアパートメントを新婚宅に選んだ、亡き妹の婚約者=八重の夫、竹井の理由とは。それこそが究極の愛のかたちだ(p35)。
・『銀杏の下で1958』、『森の家族1988』では八重の強さと包容力が光る。
・「神戸、震度6」(p228、数か月後に震度7に訂正された)を記録した1995年の激震、阪神・淡路大震災の災害の様子もさりげなく、的確に盛り込まれている点は、地元民としてポイント高し。
・「嬉しいことも、悲しいことも……」、無邪気な子供の声が明るいリビングに響き渡る。そして"鍵"。最終章『みんなのおうち1997』のラストシーン(p243)にはぐっときた。

『プロローグ』と『みんなのおうち1997』前半部分が見事にシンクロし、『月の沙漠を』の歌詞と相まって、思わず涙を誘う。"その部屋"は彼ら=竹井と八重と"愛子"にとって、特別な場所。永遠の幸せのかたちは、きっと奇跡だ。
昭和東京と平成神戸の二つの大震災、近しい人の死に直面しての「悔しさ」、家族のかたち。様々な要素が最終章に向かって収れんしてゆくさまは、極上の読書感を味わわせてくれた。ありがとうございました。

同潤会代官山アパートメント
著者:三上延、新潮社・2019年4月発行
2019年5月16日読了
DSCN4236


↑このページのトップヘ