アニメ版はBlu-rayディスク全巻を揃えている。『リズと青い鳥』を含む劇場版4作も観に行った。しかし、まだ何かがもの足りない。そこで作品の原点=小説を読んでみることとした。
・部室の外での「あがた祭」への誘い合いは、まさに青春だな。「え、何その反応。感染したかのように、久美子の顔にまで熱が集中する」(p183)この秀逸なシーンはアニメ版よりも感情が凝縮されているな。
・麗奈の挑戦的な言動、特にソロパート発表の後の音楽室でのそれは、孤独さと強さを強調する。「ねじ伏せたるわ、そんなもん」(p262)にはしびれるな。
・蒸気→上気した彼女の頬(p258)。この誤字は修正されないのかな?
・あすかの、常人を超越したような態度も印象的で、キャラが立っている。「あの分厚い仮面を剥ぎ取るのは……」(p290)
音楽への情熱に気づく青春劇、そして訪れる感動。京都府大会本番前の秀一との「邂逅」シーンは素晴らしい。
続編も読み込まなくては!
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ
著者:武田綾乃、宝島社・2013年12月発行