男ひとり旅の美学

33の国と地域、南極を含む七大陸を踏破! 海外旅行歴28回の「旅の恥は書き捨て」です。愛車BMW M3と読書感想文も。

2020年10月

明治39年の作品。『三四郎』とも『虞美人草』ともずいぶん趣が異なるがとても面白い。坊ちゃんの直情的だが胸のすく言動には正義感があふれ、その不器用さとも相まって人物の魅力を高めている。
・狸校長、赤シャツ、山嵐、野だいこ、うらなり君。個性の多彩な登場人物は良いのだが、マドンナをきちんと登場させてほしかった。
・「~ぞなもし」との土地言葉に対峙する江戸っ子の気概も、いたずらっ気の多い生徒たちとの格闘と、下宿へ戻ってからの骨董責め(笑)に遭う様子が滑稽だ。こうなると「親譲りの無鉄砲さ」もかなわない。「天麩羅蕎麦とだんご禁止令」も面白い。
・一章のラスト、清ばあさんとの別離の場面、それに再会してからのラストへの流れが実に良い。つまり、坊ちゃんにとってのお袋さん、か。

「人間は好き嫌いで働くものだ。論法で働くものじやない」(八章ラスト)はその通り。世知辛い濁世にあって、この精神は持ち続けたいな。

漱石全集第二巻
坊ちやん
著者:夏目金之助、岩波書店・1994年1月発行
2020年10月25日読了
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坊っちゃん (新潮文庫)
漱石, 夏目
新潮社
2003-04T


■2020年10月18日(日)門司港は快晴

すがすがしい朝の門司港の光景
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プレミアホテル門司港の朝食はビュッフェ。といっても従業員の皆さんがアクリル衝立の向こう側でよそってくれるので、大変そうだ……。
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さっそく連絡船に乗り、下関側は「しものせき水族館 海響館」へ。
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■しものせき水族館 海響館
日本最大級を誇るペンギン村は圧巻。1月の南極旅行を思い出したぞ。
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南極でも希少種のヒゲペンギンだ。
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ペンギンは水中を「飛ぶように泳ぐ」鳥だ。
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この飛び込みよう。こういった光景をみられるのも、水族館ならではか。
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イルカとアシカのショーもなかなかだった。
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■巌流島へ
唐戸より連絡船に乗り、波しぶきをかぶりながら巌流島へ向かう。乗船時間10分で到着。
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う~ん。ここは4年前と同じく、武蔵と小次郎以外、何もない。
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フラッシュを持ってくるべきだった。
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■みかど食堂
時刻は14時前。昼食は門司港駅にある「みかど食堂」をチョイスした。
せっかくなので牛カツのコースを選んだ。美味だったが、サーブに時間がかかりすぎだ。
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店内はモダンで良い感じ。
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図書館。これの本物を大連で見たことがあるぞ。
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さて、戻ろうか。

JR九州で門司港から小倉へ出て、新幹線のぞみ52号で小倉から姫路経由で西明石へ。
19時30分には帰宅できた。


今回の旅で使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラはSONY α7RⅣ
・レンズは2本。ともに活躍してくれたけど、リュックがとても重かったです。
 SONY SEL1224GM(F2.8/12~24mm超広角ズーム)
 SONY SEL70200GM(F2.8/70~200mm望遠ズーム)


最後まで拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

るるぶ山口 萩 下関 門司港 津和野’21 (るるぶ情報版地域)
ジェイティビィパブリッシング
2020-01-15


門司港と下関へは2016年3月に訪問したが、門司港駅は改装中だったし、一日で回り切れなかったので消化不良気味……。「Go Toトラベル」と「どこでもドアきっぷ」をフル活用し、もう一度行くことに決めました。

【参考データ】
2020/10/17(土)
 新幹線こだま841号 西明石7:23発~姫路7:34着
 新幹線さくら545号 姫路7:45発~小倉9:36着
 JR鹿児島本線 小倉9:53発~門司港10:07着
2020/10/18(日)
 JR鹿児島本線 門司港16:06発~小倉16:19着
 新幹線のぞみ52号 小倉17:10発~姫路18:53着
 新幹線ひかり522号 姫路19:05発~西明石19:15着

宿泊先
「プレミアホテル門司港」(10月17日一泊)


■2020年10月17日(土)「どこでもドアきっぷ」で門司港へ

西明石方面はあいにくの雨だが、新幹線に乗車するまでのガマンだ。
さくら545号の指摘席は満席らしいが、グリーン車は空き空きだ。「どこでもドアきっぷ(グリーン車用)」は2日間乗り放題17,000円なのですごくお得だと思う。
10時過ぎに門司港へ到着。大正3年に完成した新駅舎は、レトロな感覚がたまらない。
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門司港駅から「プレミアホテル門司港」は目の前だ。まずは荷物を預けて身軽になろう。
(写真は反対側ですが。)
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旅先では一番高いところへ行くのが筋ってもんでしょう。
門司港レトロ展望室から関門海峡を望む。
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眼下に門司港駅とホテル。
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対岸の下関の街はこう見える。
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晴れてきてよかった。
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では、門司港レトロの散歩といこう。まずは旧門司税関
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旧大阪商船
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旧門司三井倶楽部。今日はここでランチと行こう。
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美は細部に宿るとは、まさに真言だ。
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2階には、かのアインシュタイン博士が宿泊した部屋が再現されていた。
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ここは、林芙美子関連の展示が充実しているが、撮影禁止なので自粛だ、

昼食は1階のレストランで「海鮮焼きカレー」を食す。で、以前は満席だったのに、今日は空きが目立つ……コロナの影響か。
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まぁまぁだな。

■下関
門司港~下関(唐戸)館は連絡船で5分の距離だ。片道400円は高いが、バス感覚なんだな。
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船着場からタクシーで移動。
タッキーがモデルの源義経と平知盛の像がある「みもすそ川公園」はお気に入りの場所だ。
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長州藩時代のカノン砲。現物は貴重だな。
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バスに乗り、赤間神宮へ。
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日清講和記念館
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■旧下関英国領事館
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まずは2階のティールームへ。ピーターラビッドはここの公式キャラクターなんだな。
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総領事の執務室はハロウィン仕様になっていた。
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ここはお気に入りなのです。
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それでは、連絡船に乗って門司港側へ戻ります。

■プレミアホテル門司港
前回は関門海峡側の部屋に宿泊したので、今回は門司港レトロ側にしてみた。
ジュニアスイートルームはこんな感じ。
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夕食前に夜の門司港をチェック。良い感じだ。
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ホテルの夕食はイタリアン。まぁ合格だな、
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乙女の本棚シリーズの最新作は、待望のマツオヒロミさん! 一ページ目から受ける鮮烈な印象といったら……文豪の妖艶な文章が目の前に浮き上がるように迫る凄みがある。描き下ろしイラストは実に29点。これだけでも価値ある画集としても本書を楽しめる。
・浅草十二階の下の猥雑さ、パノラマ写真、深川の八幡。大正の東京で懶惰な生活を繰り返す若い男が求めるのは「現実をかけ離れた野蛮な夢幻的な空気」(p10)だ。その探求の行き着く先が女装であった。「秘密」を持ち歩く深夜の浅草の街。男は犯罪に付随して居る美しいロマンチックの匂い(p29)に次第に陶酔する。
・「……Arrested at last.……」 かつて上海行きの船中で弄んで捨て去った女に再会し、再びのランデヴーへ。すごく妖艶な女の表情は、マツオヒロミさんならでは(p46)。
・「夢の中の女」「秘密の女」Love Adventureの面白さ(p68)。子供時代に経験したような謎の世界に夢中になると、男には次なる欲が出る。
・「秘密」を暴くこと。それは夢の終わりを告げることである。

圧倒的な筆力に魅惑的な画力のコラボレーションは、実に99年の時を経て作品に新しい色彩をまとわせた。久しぶりに読書の興奮を味わえた一冊となった。

乙女の本棚
秘密
著者:谷崎潤一郎、マツオヒロミ、立東舎・2020年9月発行
2020年10月23日読了
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秘密 (立東舎 乙女の本棚)
マツオ ヒロミ
立東舎
2020-09-25



南極で知り合ったtravel photographerのJustin Niu (@trekrover)さんの記事に触発されて、SEL1224GM(F2.8通し)を購入した。

旅行の際にはSEL1224G(F4通し)を携行していたのだが(つけっぱなしではない)、照明の極度に少ない城内や博物館などでの撮影では「暗さ」を感じることがあり、ついF2.8の誘惑に負けてしまった。SONYストアでお値段345,200円なり……。これまでに購入した最高金額のレンズとなる。
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さて、SEL70200GMに続き、自分にとって2本目のG Masterだ。α7RⅣに装着し、門司港と下関でヒトの視界を凌駕する12mm、ズーム全域開放F値2.8の世界を試してみた。

まずはみもすそ川公園の「壇ノ浦の海戦」。源義経と平知盛の像と関門橋の光景を12mmでとらえてみた。
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夜の門司港駅では、ライトアップされた「黒の美しさ」の世界を切り取ってみた。「XDリニアモーター」4基の効果は絶大で、一瞬でオートフォーカスが決まる様は実に快適だ。
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αレンズ史上最大径の前玉、「超高度非球面eXtreme Asphericalレンズ」には「ナノARコーティングII」が施されているとあり、なるほど、耐逆光性は頼もしい限り。
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点光源でも御覧の通り。
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建物の外観と屋内の撮影は超広角12mmレンズの十八番でしょう。
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フィルターこそ実装できないが、レンズ一体型フードとレンズ前面のフッ素コーティングで安心感が持てる設計だ。だけど高いレンズだから、傷を付けないよう細心の注意が必要だ。撮影の合間にはレンズキャップを被せるよう習慣づけないと。ところで、このレンズキャップはまだ別売りされていないようだから、失くしたら悲劇だな。

想像ほど重くはなく、感覚的にはSEL24105G装着時と似た感じ。小型なので取り回しも楽だ。
すべてにおいて最高得点の予感。しばらくは付けっぱなしにして、いろいろと撮影してみよう。



英国出身の3人の男に焦点があてられる。まず、エリック・クローグ。実業界の成功者にして、いまや欧州一番の金持ちとの誉れ高い実業家だが、彼の孤独を知る者はこの世にいない。アントニー・ファラントは英領アジアと数々の会社を転々としながら、姉の伝手でクローグの会社に入社した三十男だ。20年も寒冷の地に腰を据える有閑階級出身の雇われ新聞記者は、ファーディナンド・ミンティーである。本作は彼らがストックホルムで邂逅し絡み合う日々を、突き放しつつも流れるような筆致で描き出す長編だ。
・姉の情人から仕事をもらう屈辱。だが、その情人=企業帝国の支配者にして欧州各国に資金を融通する実力者ともなったクローグの、孤独と趣味のなさを看破したアントニーは、オペラの途中で雇い主を外へ連れ出し、歓楽街の楽しさと追われるゲームの楽しさを教えるのである。束の間に芽生えた友情も悪くはないものだ。
・そのクローグは超一流のビジネスマンではあるが、もとは工員であり、英国の下層階級出身者でもある。音楽的・文学的教養を欠いた哀しみが作品の随所でみられる。人生はかくも難しい。
・そしてアントニーの実姉であるケートも、英国の伝統社会の束縛と無表情な現代社会のはざまに苦悩するひとりである。抑えきれない熱情が、ラスト近くになって破裂する印象は強烈だ。
・首都のグランド・ホテルと華やかなダンス音楽(p130)は、1920年代を感じさせてくれる。
・異国の中の故郷(p181)。そう、外国日本を感じる瞬間からわかる気がする。その一方で「しかし国民意識なんてもうおしまい。……絶対に世界が相手よ」(p178)は真理だ。
・1920年代の欧州では、人々はガラス張りのエレベータでビル内を上下移動し、道路はアスファルトで舗装され(p136)、電気機関車が貨物車両を引き、電気ストーブが居間を温めていたんだな。旅客機の描写(p210~)も興味深い。

順風満帆な企業帝国にちらつく不況と不正経理の影。それは1920年代末の大恐慌となって企業帝国を急襲するであろう。そしてクローグ氏の運命も、実在したスウェーデンのマッチ王、クリューゲル氏のたどった道をなぞるのであろうか。
「はげしく移り変わる世界の残りかす」(p236)
すべてが霧の中。結局はすべてが闇の中。これが企業帝国の摂理であり宿命か。

ENGLAND MADE ME
グレアム・グリーン全集4
英国が私をつくった
著者:Graham Greene、野崎考(訳)、早川書房・1981年5月発行
2020年10月11日読了
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グレアム・グリーン全集〈4〉英国が私をつくった
グレアム・グリーン
早川書房
1981-05-30


■2020年10月4日(日) 長浜鉄道スクエアへ

7時40分起床、朝食は質素にコンビニのサンドイッチだ。
8時55分チェックアウト、宿代4,400円は実にリーズナブルだ。そして彦根駅まで車で送ってもらえた。ありがとうございました。
9時10分、彦根から米原を経由して9時43分に長浜へ到着。こじんまりした駅のようだ。
おや、小雨が降ってきたぞ。
駅から徒歩5分の場所にあるのは「長浜鉄道スクエア」だ。ここには2台の機関車と鉄道旅に関する資料が多数展示されていた。
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D51型蒸気機関車とED70型電気機関車。鉄道は男のロマンです。
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運転席の比較
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お弁当とお茶容器の数々。これらが使い捨てされていたことを思うと、ペットボトルは革命的だな。
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上階テラスから俯瞰する。
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この米国製の時計、いまも現役で動いているそうな。
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■長浜城歴史博物館
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少しは期待していたのだが……2階まるまるワンフロアを使っての縄文時代の土器の展示なんて、何の意味があろうか? 長浜城には3階の戦国時代の展示がふさわしかろうに。
天守閣(?)からの眺望はこんな感じ。天気が良ければなぁ……。
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■長浜黒壁スクエアへ
ここは長浜の観光の中心地でもある。黒壁ガラス館の2階には欧州から取り寄せたアクセサリやガラス製品がいっぱい。8百万円? 買う人いるのかなぁ?
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長浜ラーメンをいただいた。さて……。

■海洋堂フィギュアミュージアム
ここは大当たり!
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創業者は90歳代となり、まだ現役なんだな。
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なつかしのキャラクターたち。
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ケニアのサファリにキリマンジャロだな。懐かしいや。
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岡本太郎氏
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こんなのも悪くない。
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趣味に突っ走るとここまで到達することができる、ってスゴイことだな。
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■長浜浪漫ビール
長浜エールとソーセージで小休止。味は絶妙で素晴らしいが、店員の質は……。
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さて、そろそろ戻ります。
14時29分の新快速に乗り、16時37分に三ノ宮駅に到着。無事に帰宅できました。

今回の旅で使用したカメラ機材は次の通り。
・カメラ SONY α7RⅣ
・レンズは3本
 CARL ZEISS Batis 2/40CF(F2/40mm単焦点)
 SONY SEL1224G(F4/12~24mm超広角ズーム)→これが実に活躍した。
 CARL ZEISS Batis 2.8/135(F2.8/135mm単焦点)
リュックが重かったです。

最後まで拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

彦根には前々から訪れたいと思っていた。井伊直弼の牙城にして建築当時の美しさを今に伝える彦根城。それにヴォーリズ建築の傑作、豊郷小学校旧校舎群をこの目に焼き付けないと。長浜の街も見てみたい……というわけで一泊二日の弾丸旅行の始まりです。

【参考データ】
彦根宿泊先
「鳥羽や旅館」(10月3日一泊)

■2020年10月3日(土)豊郷小学校旧校舎群、そこはけいおん!の聖地

JR西日本の誇る無料特急、新快速電車に腰かけること約2時間、9時49分に彦根駅に到着した。まずはコインロッカーにスーツケースを保管、と。
時間はまだあるので小休止。粒あん入り揚げ食パン(美味!)を食し、近江鉄道に乗り換えるのだ。
豊郷駅まで往復880円か……おおっ、ワンコインスマイル切符なるものが販売されており、まる一日好きに乗り降りして500円ポッキリとは、なんて財布に優しい鉄道会社なんだ。でも1時間に一本しか運行していない……。
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10時35分に近江鉄道車両は静かに発車、乗客の半数は多賀大社雪の列車に乗り換え、およそ20分で豊郷駅に到着した。それにしてもよく揺れたなぁ!
近江鉄道・豊郷駅は無人駅。まわりも静かだ。
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ここからてくてくと歩きます。病院と小売店と住宅と立派な町役場と……目的地へはすぐにたどり着きました。
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休日だけあって、車の数がすごいぞ。
正面玄関から内部へ。コロナ対策は万全にと。
廊下といい、階段といい、意匠がすばらしい!
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唱歌室。ここはあの「軽音部」部室とされていて、ティーセットなども完備されていた。すべてファンの寄贈品だそうで。
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そして酬徳記念館。ここは圧巻。これらもすべてファンの寄贈品だそうで。
1階。
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2階。
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いやぁ、ここは良かったなぁ。展示物もさることながら、ヴォーリズ氏の魂のこもった意匠が素晴らしかったぞ!
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徒歩10分ほどで豊郷駅へ。12時28分に豊郷駅を離れ、同46分に彦根駅へ到着です。
井伊直政公。
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まずは旅館で荷物を預けることにしました。キャリーケースをゴロゴロ転がして15分……。
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昭和の開発から取り残され、ゆえに江戸情緒を現代に伝える「花しょうぶ通り」の入り口近くにその宿はあるんです。

■旅館「鳥羽や」
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引き戸を開けると、懐かしい「旅籠屋」の雰囲気が……。館内には明治初期に旅館が発行した時刻表や、昭和初期の旅行斡旋手引き等が掲示されている。長い歴史を感じるなぁ。
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宿の御主人によると、旅館「鳥羽や」は明治13年創業、花しょうぶ通りはもともと伊勢を通じる道路であり、大名も通ったという。だから屋号も「鳥羽や」なったそうな。
彦根は武家文化の趣を色濃く残す街。30年前までは井伊家17代目当主が市長を務めるなど、井伊家とは絆が深い。
反対に長浜は「楽市楽座」なので町人文化の街だ。
なるほど、勉強になりました。

■夢京橋キャッスルロード

ここは城下町の雰囲気そのままに、土産物店や飲食店が軒を連ねている。銀行は「両替屋」の看板を掲げているし、興味深いところだ。
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昼食は「近江肉せんなり亭伽羅」で「近江牛すき焼き御前(お肉追加)」を試す。実に美味! だけど御代は4,600円なり……。
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良く歩いて汗だくなのに、すき焼きを食べて余計に暑くなった。

■彦根城
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14時30分~15時まで彦根城博物館を見学。「能」が重用されていたことがよくわかる。
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「寿山十境」
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井伊家の住居から中庭を俯瞰する。
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15時、ひこにゃん登場! う~~ん、これは人気が出るのもわかる。
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・太鼓門および続櫓
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・天秤櫓 ネーミングが絶妙だな。
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そして彦根城天守閣へ向かう道は、けっこうキツイ坂だったりする。
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着いた! 「国宝・彦根城天守閣」

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天守閣の内部は、松本城ほどではないが階段の傾斜が急で、これは年配の方の上り下りは厳しいだろうなぁ。
そも、城郭なんだから、軍事目的優先か。
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井伊家の殿様が眺めたであろう、彦根の街並み。
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晴れていたら、琵琶湖がきれいに見えるんだろうなぁ。
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15時50分に天守閣を出て、西野丸で小休止。
小ぶりながら迫力があってよい。
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黒門を経由して、井伊家の庭園「玄宮園」「楽々園」を散策。ここはたいしたことなかった(すみません)。
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二の丸を経て大手門へ。わが旅館「鳥羽や」へ戻ります。風呂・トイレ共同とはいえ、13畳もあれば都です。
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■夜の彦根城ライトアップ
まだ18時だというのに、夢京橋キャッスルロードは一部の飲食店を除いて閉店状態。これは観光地としていただけないなぁ。

天守閣のライトアップがきれいだ。
夜間特別公開ということで、事前にWEB申し込みしておいた番号を伝えて入場です。
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美は細部に宿るとは、まさに真言だ。
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昼食は「近江牛」だったので、夕食はこれも彦根名物「ちゃんぽん」にした。お財布にも優しいし。

旅先ではTVをつけないようにしています。
静かに夜は過ぎてゆき、音楽を聴いて寝ます。ビールを飲みすぎたぞ。

続きます。

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