軽い感じでぐいぐい読ませてくれる、書籍好きにはたまらない一冊。
・栞子の魅力……書物を通じて人の秘密を透かし見る卓越した推理力。いや、違う。それは本当の本好き、なところにあるのだ。一冊一冊を愛でるようにそっとページを開き、微笑み、感情を深く移入し、そして自分を想う。いいな。
・個人的には第三話「ヴィノグラードフ クジミン『論理学入門』(青木文庫)」がグッときた。しのぶさんの思いやりは『論理学』を超越している。
・何事にせよ「好き」が度を超すと、迷惑となる。西野、そして大庭。せめて救われる物語があれば良いのだが。

書は人の手に渡った時から一つとして同じものではなくなる。それぞれの人生に古書を重ねて、物語は紡がれる。さて、今日も新しい書を開くか。

ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち
著者:三上延、アスキーメディアワークス・2011年3月発行
2020年1月28日読了
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