この4年間、アメリカさんにベッタリ寄り添い、イラク問題(自衛隊派遣の実績作り)と穴だらけの郵政民営化に没頭している間に、民主主義の成熟した欧州では新しい社会・経済システムへの移行が進められてきました。すなわち、

The 'Anglo-Social Model'、アングロ・ソーシャルモデル。

Newsweek誌(日本版2005年9月7日号)によると、1997年以降、イギリス・ブレア政権の進めてきた政策で、アメリカ型の純粋資本主義経済に北欧型の社会保障制度を融合させたものであり、貧困対策=雇用対策、税金制度、育児サービス等の充実を図り、失業率の低下と経済成長とを実現しているそうです。

日本と同じく国会選挙の行われるドイツではもちろん、数カ国で批准が否決され、EU構築推進に危機感を抱いている欧州各国で注目を浴びています。
大マスコミでは報道されず、主要政党も話題にしません。注目されるのは9月後半以降になるのでしょうか。
それにしても、ブレア氏です。"ブッシュの犬"と嘲笑されながらも、着々と独自の政策を邁進させるあたり、さすがは民主主義先進国の宰相ですね。パフォーマンスの目立つどこかのライオンさんとは、えらい違いです。

現実的には(この先20年くらい?)、事実上の帝国であり、世界覇権を握る合衆国と歩調を合わせる以外、日本の選択肢は無いのであり、これからもそうするのでしょうが、整合性の乱れない範囲で、近未来の日本と世界の姿を見据えた、新しい社会制度を追求していきたいものですね。
(世界中から賞賛される"わび・さび"の効いたヤツをね。)