第二次世界大戦後のブレトンウッズ体制とその矛盾、金=ドル本位制とその崩壊後の為替の動静が語られます。
結局、持てるもの(資源と金、軍事力と政治力。要は米国)の欲しいままに翻弄されてきたことがよくわかります。
GATT(今はWTO)にしても、自由貿易を目指しながらも、EUと米国の農業保護を聖域にしてしまったし。

それにしても「今は昔」ですね。本書が著された1995年~1996年当時は、老いたりとはいえ日本経済の世界に占める位置づけは大きなものがあり、米国と東南アジア地域の貿易シェアに占める割合も日本がダントツでした。中国が日本に取って代わることを予想する向きもありましたが、それが現実になることを本気で予想した人はどれほどいたでしょうか。
すでにユーラシアではロシアとタッグを組み、中心国の地位を固めつつあります。やがて東アジアと東南アジアも日本から中国へと優先順位を変えるのでしょうね。
手をこまねいてきたのは我々日本人自身ですし、まぁ、自業自得か。

国際経済体制の再建から多極化へ
著者:石見徹、山川出版社・1996年10月発行
2006年6月26日読了