明石市立文化博物館に行ってきた。明舞団地の創世と昭和高度成長期の生活文化の催しらしい。前々からやっていたのだが、いよいよ今日が最終日。
明舞団地に36年以上住まう者として、やはり見ておかねばなるまい。

明石と舞子にまたがる団地だから「明舞団地」。大規模都市郊外型団地として、大阪・千里ニュータウンの次にできたのは知っていたが、本当に何もない丘陵地帯を造成したとは知らなかった。

2DKまたは3Kの、40平米にも満たないコンパクトな住まいだが、一般的なアパートや文化住宅に比べたら画期的だったらしい。
ダイニング・キッチンなる概念も、ステンレスキッチンも、当時の主婦層の憧れだったのか。
いまは寂れた住居群だが、当時はピカピカだったんだな。

駐車場に写っている車なんて、昭和40年代そのままだ!
明舞センターの噴水にしろ、まだ活気のあった商店街にしろ、いまでは昭和の記憶だなぁ。
JR朝霧駅って、JR魚住駅よりも後にできたのか。

実に知らないことばかり。いやいや、堪能させていただきました。

展示は1階のみ。2階では第11回祥月会展として、会員さんの文芸作品が展示されていた。

大林卯月さんの「荒城の月」がベストだ。滅びの美学と永遠不滅の月に杯を重ねる光景が目に浮かぶ。
次は青地に象形的な金文字が見事な、森岡心月さんの「一二三」。
杜甫の詩を味のある字体で書いた北村恵月さんの「春望」も良かったな。

で、展覧会のスケジュールによると、10月には「明石市制90周年秋季特別展/山形美術館服部コレクション/美のプロムナード 20世紀フランス絵画の精髄」なる展示会が予定されている。
ピカソ、ローランサン、シャガール……楽しみだ!

http://www.akashibunpaku.com/
明石市立文化博物館