「私みたいなのは税金納め続けて孤独な貧乏人でいつづけろってこと?」
小さな宴席で両目から幾粒もの涙を流す登場人物のセリフだ。不況は生活困窮者を追撃する。恋愛運に恵まれない女性だとなおさらのことか。

冒頭に示される、持たざる者の選択肢。最後のページまで行き着けば、
「現実を受け入れ、つましく生きることが現実的」
と読める。

登場人物のセリフだ。
「一生手に入らない富と栄光を追い求めて嘆くより、身の丈に合った楽しみを満喫する方が、いい人生なんじゃない?」

そうだろうか?
嘆くのではない。上を見て、努力するところに人生の価値があると思うのだが。

余談。著者の"空鳥"の文字は、JISに割り当てられていないんだな……。

東京現代貧窮問答歌
著者:影山くう鳥(くうは"空鳥")、東京図書出版会・2009年5月発行
2011年9月30日読了