オランダはアムステルダムと、風車の景観で有名なキンデルダイク村、国際港ロッテルダムを散歩してきた。
1週間前に思いついた3泊5日の弾丸旅行を決行したのだが、準備不足がどのような事態を招くのかを痛感させられた。まぁ、それを包括しての旅の楽しさではあるのだが。

【参考データ】
往路便
2014年8月14日 関西空港10時35分発KL868便、アムステルダム行き
復路便
2014年8月17日 スキポール空港14時55分発KL867便、関西空港行

アムステルダム宿泊先:Amsterdam American Hotel(3泊)

■2014年8月14日(木) 1万2千円での出国
旅ノートの記述に用いるシャープペンシルを忘れたが、これはどうってことはない。
空港で機内預け荷物をドロップインし、外貨両替所に向かった際の

「財布に1万2千円しかない」

ことに気付いたときの絶望感なんて…。とりあえず80ユーロに両替し、9時に出国。

KL868便は777-200。エコノミーコンフォートの最前列は足元が広く快適。窓側なのでさらに良し。
10時53分に離陸し、わずか2分で雲の上。11時間50分のフライトが始まった。

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気流が激しく揺れもひどいが、雲の海の上を航行する気分はすがすがしい。
翼の大きく上下に揺れる様子を見るのは、あまり嬉しくはないが。

昼食後、二日前に届いたガイドブックを開き、観光プランを練る。
アムステルダムが拠点。風車を観るのはキンデルダイクか、ザールセ・スカンスか?

結局、ロッテルダム港の観光を兼ねて、昔からの風車が19基も並ぶキンデルダイクを選択した。

・シベリア上空から地表を見下ろしつつ、水樹奈々『深愛』を久しぶりに聴いた。
数年前にはスマホのウォークマンアプリなんてなかったな。ICTの進歩に感謝。

・実写映画『魔女の宅急便』を鑑賞。良いかも。
「あたしには、そういうの全部、魔法に見える」
「また飛べるよ」
「やめるなよ」
トンボ少年がスケールを上げる物語でもあるんだな。

19時15分、強烈に機体が揺れた。数メートル急下降したような感じで、数か所で声が上がった。
7月のフライトもそうだったが、この季節は揺れやすいのかな?

現地時間15時にランディング。ほとんど衝撃のない見事な着地だった。KLMパイロットと整備員の腕に拍手。
15時40分にオランダ入国。シャトルバスのチケットを購入。往復27ユーロ。
チケットカウンターの場所は少しわかりにくかった(arrival A4の端っこ)。

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■アムステルダム・アメリカンホテル

"Amsterdam American Hotel"に到着。17時にチェックイン。
ここはpen誌2009年4月1日号の「いまこそ知りたい アール・ヌーヴォー」特集号で知った。
オランダ式アール・ヌーヴォー「ニューエ・クンスト」様式の1902年に建築されたホテルだ。
国の文化財でもあるらしい。
設備も雰囲気も良好。気に入った。

1階の「カフェ・アメリカン」はアール・ヌーヴォー内装のカフェ・レストランで、ここを目当てにアムステルダムを訪れる人も多いとか。
僕は1920年代に空想を漂わせながらディナーを1回、朝食を3回、ここでいただくこととなった。

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■運河をボートで巡るのだ

アムステルダム・アメリカンホテルはライツェ広場にある。ここを観光拠点に、まずは国立ミュージアムまで歩いて距離感を確認した。

18時35分運河巡りのボートに乗り込んだ。
国立ミュージアムの西に乗り場のあるBlue BoatのCity Canal Cruise、15ユーロ。
日本語を含む16か国の音声ガイドあり。ありがたい。

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ライツェ運河からプリンセン運河を経てヨルダン地区へ。
「16世紀までは木造。17世紀の大火事の経験から街全体がレンガ造りにシフト」し、現在に至るという。

青い宝冠をいただく西教会~アンネ・フランクの家~ヘーレン運河。
「運河の水は昔は澄んでいて、ビール醸造にも用いられていた」そうな。

特徴あるアムステルダムの街並みを気楽に楽しめる。

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それにしても運河は狭い。ボート・パイロットの超絶操縦テクニックには脱帽だ。
「アムステルダムは運河の街ではあるが、橋の街でもある。市内の橋の数は1300を超える。水門は16か所」

シンゲル運河の信号機、確認鏡、水門。なるほど、水の路らしい。


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アムステルダム中央駅の北側へ向けると、そこは内海だ。
対岸の新興街の近代的さは、歴史的地区と好対照をなす。

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海洋博物館
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マヘレのハネ橋を船内から見上げる。わかりにくいな。

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「アムステルダムは教会や王のためでなく、市民のための街である」
「建物の三分の一は以上が19世紀以前に建てられたもの」

シンゲル運河にはハウスボートが多いな。とてもリッチな暮らしぶりには見えないが。

19時45分に下船。おおよその地理感をつかむことができたぞ。

■アムステルダム中央駅

ライツェ広場からアムステルダム中央駅まで歩く。
王宮は歴史を感じさせてくれる

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ダム広場
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駅前はこんな感じ
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アムステルダム中央駅。東京駅のモデルとされたそうで、確かに雰囲気は似ている。
塔に時計ではなく風向計が配置されているところにオランダらしさが顕れている。

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アムステルダム中央駅前広場からライツェ広場までトラム2番に乗る。楽ちん!
乗車券は区間ではなく時間別料金で、1時間有効券だと2.8ユーロか。

トラムは素晴らしい都市交通システムだが、この狭い道を歩行者スレスレに通るんだな。

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自動車道、自転車道、電車軌道、歩道が一緒くたになったアムステルダムの古い道。
何度かLRTと自転車に轢かれそうになった。危ない、危ない。
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ホテルに戻って休む。
街中は煙草か、それに類する「何か」のキツイ匂いが充満していて、服にも頭髪にも付着してしまった。
こればかりはイヤな感じだ

1階のカフェ・アメリカンに乗り込んで、ひとりディナー。
赤白ワインとオニオンスープ、サーロインステーキ、ニューヨークチーズケーキとコーヒー。
料理は美味だが安ワインはいまいち。63ユーロ。

外はにわか雨。

バスルームはシャワーの湯の出がいまいちだが、あとは快適でパーフェクトなホテルだ。

続く。