平成27年の暑い夏。5月に果たせなかったジュネーブ観光に加えて、マッターホルンを観たくなり、スイス6泊8日の男子ひとり旅を敢行した。

旅のテーマは次の三つだ。
■中世より列強に抗って戦い続け、永世中立同盟を維持し続けてきた連邦国家の姿をこの目で見る。
■その姿とは対極の国際都市、ジュネーブを観る。
■アルプスのヒーリングを全身で感じ取る。


【参考データ】
往路便
 2015年7月18日 関西空港11時25分発AF291便、パリ行き
 2015年7月18日 CDG空港18時30分発AF1042便、ジュネーブ行き

復路便
 2015年7月24日 チューリヒ空港10時40分発AF1115便、パリ行き
 2015年7月24日 CDG空港13時45分発AF292便、関西空港行き

ジュネーブ宿泊先:Hotel Cornavan Geneve(2泊)
ツェルマット宿泊先:Monte Rosa Boutique Hotel (2泊)
チューリヒ宿泊先:Central Plaza(2泊)

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レマン湖の大噴水を望む


■2015年7月18日(土)、台風の影響により、JRが停まったままなんですが!

朝7時。昨晩の台風11号の影響により、JR山陽線は運休のままだ。タクシー会社に電話しても予約でいっぱいだそうで。
まずいぞ。
急きょ、山陽電鉄明石駅へ出る。こちらも満員。普段の倍の一時間強で三宮へたどり着けた。バスで関西空港へ。

無事に9時40分にチェックインできた。

両替は100ユーロ(レート138円)と750フラン(レート133円)。春に比べて円安となっている。
スカイマイルのゴールドメダリオン特典を利用して関空ラウンジへ。タキシングする航空機を眺めつつ白ワインとミニそうめん、寿司、デザートを馳走になる。

10時55分にボーディング開始、11時50分に離陸。

雲海にぽっかりと穴。熱帯低気圧の中心? んなわけないか。
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機内は暑くない。長袖リネンシャツで正解だ。
13時20分に昼食。チキンはまぁまぁ。赤ワインは良し。
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エールフランスはプレミアムエコノミーシート、エンジン横の11Aだ。で、この座席はスムーズにリクライニングできなくてけしからん。
左の窓側に座るのは初めてだが、シェードの熱いこと!
そして読書灯が右肩に位置するので、右利きの人間にはメモが取りづらい。次からはライトの右側に座ろう。

コンラッド「エイミー・フォースター」を読み終えた。
ひたすら音楽を聴く……ブラスとストリングスの再生環境は永遠のテーマだな。
Django Reinhardtの『Minor Swing』はやはり良い。
ヘッドホンも調子が良くないな、11Aは!

22時頃に夕食が出た。いつもの固いパスタだが、今日のはまぁ、いけた。

16時35分にランディング。いつもそうだが、着地前のふらふら揺れる感覚は不安を引き起こす。
現地時間17時5分にシャルル・ド・ゴール空港へ到着。7月だから、空港はすごく混んでいる。

17時30分にシェンゲン協定・入国審査をクリアし、エールフランスのラウンジへ。
パンケーキとフルーツ、コーヒー。ここのWi-Fiは使わない方が良いな。

18時45分、Geneveジュネーヴへ向けて出発。A320は狭い。
離陸してすぐにチーズサンドイッチが提供された。これが夕食かと思いつつ、食べきらないうちに降下開始。「エアバス」の名の通り、乗合バス感覚。

Lac Leman レマン湖の上空を低く降下するのだな。おお、絶景!
湖沿いには別荘らしき優雅な建築物が多い。

19時33分、無事に着陸。あいにくの曇りだ。

スーツケースを回収し、Baggage Collection Area出口近くの自動機で「市内80分ただ券」を発券。
19時54分、3番ホームより乗車し、20時にジュネーブ中央駅へ到着。
ホームの時計のデザインが、いかにもスイスっぽい。

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スイス国鉄の窓口でSWISS TRAVEL PASS(スイスパス)を購入。
1stクラス、2015/7/20~23日の4日間用で402CHFもしたが、これが今回の旅行で効力を発揮するのだ。

駅前のHotel Cornavin Geneveにチェックイン。711号室は目の前にノートルダム聖堂と山の眺望。一人用なら部屋の設備も十分だ。しかもGeneve Transport Cardをこちらから言わなくても渡してくれた。次回以降もここだな。
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夜の散歩だ。アルプス通りを南東へ歩き、レマン湖へ。
夜のレマン湖……大噴水って、こんなもんかね。
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モンブラン通りを北西へ、22時40分にホテルへ戻り、明日以降の計画を練る。


■2015年7月19日(日) 世界都市、ジュネーヴ

8時起床。
朝食は質素にパン3個とヨーグルト。これで9.95CHF(1,300円)って……スイスの物価高を実感。

高橋哲雄氏の著書『都市は<博物館>』によると、ジュネーヴは「カルヴァンの国」「寡頭民主制政治」「ルソーとフランケンシュタイン」「優美な近景と崇高な遠景を同時に楽しむことができる都市」らしく、期待大。

観光はゆっくりコース。まずはONU、国際連合ヨーロッパ本部へ向かうのだ。

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国鉄ジュネーヴ駅とトラム。左奥に見えるのがホテル・コルナヴァン。

トラム15番Nation行きの中は快適。神戸市営地下鉄とえらい違いだ。

9時50分にONU到着。Visitor入口はずっと左にあると……閉まっているぞ
辺りは国連関連施設が集中している。この雰囲気を十分に堪能する。

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トラム15番でジュネーヴ中心部へ向かい、サフレ・クール寺院の近くで降車。

オペラ劇場前、ヌーヴ広場を抜けて、パスティオン公園へ。ここは快適だ。
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知らぬ間に宗教改革記念碑の前に来ていた。
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クロムウェル。われらを睥睨して何を想うのか。
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丘を上り、旧市街を散策。キツイ坂道が続く。
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サンピエール大聖堂。カテドラルは他とあまり変わらない気がする。
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Calvinカルヴァン専用の座席か。
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ここの塔は5CHFで、すぐに上ることができた。
おお、絶景なるかな。
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13時に聖堂を出て昼食。maison tavelの向かいにあるRestaurant Les Armuresのテラス席へ。
白ワインとガスウォーター、トマト冷スープ、ベーコンのチーズフォンデュ、ボイルドポテト、ティマミスとコーヒー。
しめて75CHF。満腹です。
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maison tavel。ジュネーヴの歴史と19世紀の館の生活様式を再現した博物館。15世紀の宗教改革時の武器なども展示され、ここは興味深かった。
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散歩を続行するも暑い。ダウンする前に冷たいドリンクで休憩だ。Schweppesシュウェップス2本とアイスクリームで16CHF。生き返ったぞ。

maison tavel近傍の教会。小さく佇む雰囲気が良い。
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教会の日時計。日本ならさしずめ、ゆるキャラか萌えキャラになるんだろうなぁ。
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宗教改革博物館はもうすぐ閉館なのでダメ。
美術・歴史博物館へ入館。地下2Fの古代ジュネーブはまぁまぁ。
あれ、観たい1階と2階はclosedって?
理由を質すと「Very Hotだから」って、なんだかなぁ。
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旧市街南東部からイル橋へ歩き、途中からトラムで中央駅近くへ。
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17時30分にホテルへ戻る。暑さには勝てない。
ミニケーキ×2、ガスウォーター、オレンジジュースで15CHF。

20時30分に観光再開。ジュネーヴ観光のラストはレマン湖だ。
モンブラン通りを南東へ歩き、ROVSSEAVルソー島へ。
この、ローヌ川とレマン湖の境目にある島にルソー像が鎮座し、川には白鳥とガチョウがひしめいている。
なるほど、「みにくいアヒルの子」の物語が生まれた様子がわかりそう。
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21時30分でもまだまだ明るい。花時計からイギリス公園にかけての一帯は人だかりだ。
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おっと。対岸までの渡し船(M2ボート)は営業終了? しかたがないのでモンブラン橋を歩いてホテルへ戻る。

コルナヴァン駅構内のスーパーでパン3個、水、オレンジジュース、コーヒー、ヨーグルトを購う。10CHF。
う~ん。やはりここの物価は総じて高い気がする。

明日はLausanneローザンヌへ向かうぞ。

続きます。