男ひとり旅の美学

33の国と地域、南極を含む七大陸を踏破! 海外旅行歴28回の「旅の恥は書き捨て」です。愛車BMW M3と読書感想文も。

映画・テレビ

世界的に有名なこの作品、実は鑑賞するのは初めてだ。
三船俊郎、渋いなぁ。

ラストシーンは人間世界の不条理そのもの。
野武士全員の死亡が確認された後、百姓たちは、まるで何事もなかったかのように田植えに精を出す。景気の良い田植え歌に、太鼓と笛の音。誰にも見送られることなく、村を去る侍たち。
最終決戦の前夜、「どうなってもいい」と若武者(浪人だけど)に身を任せた村娘、"しの"。偶然にすれ違う二人。無言で問いかける若武者にも、彼女は目をそらし、過ぎ去る。ただ一度の振り返りで未練を断ち切り、あの一夜は夢幻だったかのごとく、田植え仕事に打ち込む……。
「今度もまた、負け戦だったな」
丘の上に急造された墓地の前で、三船俊郎は言う。
「勝ったのは、あの百姓たちだ。儂たちではない」

黒澤明監督、1954年、東宝作品。
TVサイズじゃなくて、ビスタサイズで見たかった。

お・い・ら・は、ドッラッマー!
実は、石原裕次郎作品を鑑賞するのは、これが初めてだ。レンタルDVD店に立ち寄り、日活コーナーに目がとまり、そのまま借りてきた。
イーストマンカラー総天然色! サイズは日活スコープ!
昭和32年……テレビが家庭に普及する前、まだまだ映画全盛期の香りがプンプンして、妙に味があった。

評論家の暗躍する芸能界のドロドロした面と、純粋に音楽に生きる弟の狭間に立ち、主人公、国分正一の選択した道……。まぁ、ベタなラストではあるが、最近の変に謎を残す幕切れではなく、後味良いすっきりした終わり方が良い。

北原三枝の演ずる福島美弥子もいいなぁ! 女子大卒のキャリアウーマンの先駆け、か。社会面では、典型的な芸能プロダクション一家=上流家庭の家並みと、まだまだ主流を占めていた「ぼろアパート」、それに、売れっ子芸能人(ダンサー)の住まう「高級アパート」(いまで言うワンルームマンションだな)の映像が、とても新鮮だった。

2007年9月22日

ビートたけしのTVタックルを見たぞ。

http://www.tv-asahi.co.jp/tvtackle/

テレビ朝日のHPから引用します。
5000万件の記録焼失にとどまらず、次から次へと出てくる社保庁のずさんな管理の実態、そして不祥事。タックルでもおなじみの森永卓郎さんも10年分の年金が未納扱いだったというのですからホント他人事ではありません。政府もあわてて「年金問題検証委員会」や領収書以外の証拠も認めるための「第三者委員会」の設置を決定したものの、果たして国民の不安はどこまで解消できるのか!?消えた年金の被害者は本当に救われるのか?悪行三昧の社保庁を改革することは本当にできるのか?参院選の公示を直前に控え、最大の争点となる年金問題を徹底討論します!消えた年金問題追及の最先鋒である民主党・長妻議員&山井議員の激しい突っ込みに、自民党・大村議員らはどう答えるか?長年、年金問題と戦っている谷沢弁護士が訴える、信じられない社保庁の実態に会場の全員が思わず絶句…!今夜のタックル、見逃せません!!

……ひどい、ひどすぎる!
25年ルール? 24年11ヶ月の間、まじめに保険料を支払ったのに、年金が一円ももらえないだって?

わざわざ交通費を払って社会保険事務所まで足を運び、エアコン完備の快適な事務所内で偉そうに構えている下っ端事務員に保険料を納めたのに、領収書が発行されない? 「年金手帳があるから領収書はいらない」と騙し、自分の懐に収める?

社会保険庁職員、まさに非道の輩たち。

国家公務員、地方公務員の一部の連中が、制度を台無しにしている。
黙っていたらわからない? 人間の屑だ。

国や地方自治体の制度は利用するが、彼らを信用してはいけない。
自分たちの身は自分たちで護る。そういうことだな。

「ホ・ジュン」が終わった。大往生だった。
いまから400年前、正しいと思うことを行動に移し、悔いのない人生を歩んだ男の物語。
その死に、曇りのない人格に惹かれた多くの仲間が涙した、李氏朝鮮時代の医師の物語。
その生涯に使命を課し、明朝の文献に劣らぬ医書を遺した、仕事人の物語。

90年代のトレンディドラマ(死語)や、月曜夜9時のキムタクものには見向きもしなかったのに、兵庫県のU局、サンテレビジョンで放映されていた韓国ドラマには、はまってしまいました。
「韓流だって?」 これまで、マスコミに仕掛けられた「流行もの」に弱い羊たちを哀れに想い、ヨン様ブームなるものを脇から冷笑していたのに、これです。

何が良かったのかなぁ?
テンポが早い。あくびの出るネタ切れNHK大河ドラマのようにダラダラせず、人生のポイントを力を入れて描写するのが新鮮だった。
主人公の気骨に惚れた。チャラチャラ恋愛物語と違い、伴侶と親、息子に犠牲を強いながらも、強靱な意志を持って仕事を完遂する姿に魅せられた。
自らの悲惨な境遇にもめげず、どこまでも弱者(病院)を救済する使命感が、胸を熱くさせた。
絶対王政、貴族と平民の身分制、誠意を尽くしても報われず、それでも自己犠牲の精神を忘れない"本物"の人格を、そこに見た。

サンテレビのホームページを見ると……。
「韓国では1999年に放送され、大河ドラマ史上初めて60%の視聴率を記録し、現在でも歴代視聴率4位に君臨する国民ドラマである」
納得だ!

些細な罪と理不尽な罰、儒教精神に縛られた封建社会の窮屈さ。親の死に目にもあえない地獄の境遇……。
人生の最後のシーンなんて、もう……。涙が滲んだ。
DVDが出ていたら、最初から全部見るぞ!

http://www.sun-tv.co.jp/kandra_hojun/index.html

別に、人生を舐めた引き込もり野郎に興味はなかったが、以前に「神戸でロケが行われた」との新聞記事を読んで関心を持った。
NPO"スロースタート"と引きこもり青年、苦悩するスタッフと"母親"を描いた作品だ。
何が彼をそうさせてしまったのか。人との接触が苦手だから? いや、何でもマジメに思いこみすぎるから?
ラストは感慨深いものがあった。
大事な大事な花を踏みしめて、息子に「半ば絶縁」を突きつける母親の決意。
一人残された息子の眼前には、母が丹念込めて育てた花壇。その花も枯れ果てて、彼はMPOの寮へ入ることを決意する……。
メリケンパークや須磨海岸がTV画面に登場するのは珍しくないが、移情閣(孫中山記念館)、JR舞子駅(の上のマンション)、明石海峡大橋、それに西神戸地区界隈の映像が見られて、なんだか嬉しい。来週も見よう!

NHK土曜ドラマ スロースタート
http://www.nhk.or.jp/dodra/html_ss_midokoro.html

神戸新聞(神戸舞台にNHKドラマ 引きこもりテーマに)
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000211496.shtml

日ロ国交回復50周年記念として「ロシア文化フェスティバル2006 IN JAPAN」が日本各地で開催されているそうな。全然知りませんでしたが。その一環として、ロシア発の劇映画から、2005年度の最高作品までの27本を一挙に上映するイベントが、昨日2006年10月21日より大阪・九条のシネ・ヌーヴォで始まりました。
なんと言っても目玉は、日本未公開の新作「宇宙を夢見て」と「死という名の騎士」でしょう。「宇宙を夢見て」が気になり、ロシア映画・文学の専門家、扇千恵さんのスペシャル・トークも本日だけ行われると言うことなので、早速行ってきました。
シネ・ヌーヴォーって、小規模映画館だったんですね。
http://www.cinenouveau.com/

扇千恵さんのお話によると、全体主義への批判メッセージを内に秘めたものがソ連映画の特徴であり、何かにつけて哲学的である、と。帝政ロシアの圧政に続くスターリン支配が終止符を打ち、1957~1959年にフルシチョフ"雪解け"時代が始まっても、体制批判は御法度。その後の政治思想締め付け(ブレジネフ氏ですな)の時代を経て、ゴルビーのペレストロイカ時代までオリジナルの姿で上映することの許されなかった作品が何本も存在したそうです。

さてさてさて、「宇宙を夢見て」です。1962年を舞台にした本作品、社会の不安感から、脱出への希望と自由への希求がテーマです。そして隠されたテーマが「世代の継承。」
素晴らしいカメラワークと友人に影響される主人公の描写が見事。モスクワ国際映画祭で金賞を受賞したことも納得です。
内容には触れませんが、最後のガガーリンによるフルシチョフへの「人類発の宇宙飛行報告」の晴れがましいこと! あまりにも奔放な「自由」が放置され、その実、有無を言わせぬ全体主義の浸透しつつある現代の日本からすると、均整のとれた社会の姿は、ある意味うらやましい限りです。

ロシア文学も、あの重厚さがたまりません、ゴーゴリの「外套」とか好きですね。

話は飛びますが、九条の街の雑然として自転車が暴走して無法駐輪のまかりとおること! なんとかならないんでしょうか? 「これが大阪や!」と言われれば、それまでなんでしょうか? (これだから、神戸と大阪を一緒にされたくないのです。)

夜中にTV放映されていたので、録画して見ました。
松田聖子が若い! 1982年頃に流行った"あの髪型"も、いま見ると新鮮です。
でも演技力はZEROだったんですね。
中井貴一も若々しいが、とても好青年には見えません。

映画そのものは完全な松田聖子ファン向け。3倍速で見ることをお奨めします。
乗り気でない見合いの後、暴漢に襲われる……。ランニングの途中に打ち捨てられた荷物を発見した男が、女性を助ける……たちまち恋が芽生える。ヨットレースで見合い相手との「男の戦い」が始まる、と。いまじゃ子供向け番組でもやりません。
ラストに流れた「天国のキッス」は良いですね。細野晴臣先生の楽曲だし。(これだけが唯一の救いだった。)

NHKクローズアップ現代「ロシアvs欧米 ~エネルギーを巡る攻防~(No.2270 7月18日放送)」を見た。
http://www.nhk.or.jp/gendai/   

EU諸国の天然ガス需要の実に25%を、ロシア国策会社が担っているそうな。それも1社独占で。さらにドイツ等の電気・ガス供給会社を次々と買収している。ウクライナ・オレンジ革命時の「ガス供給停止」事件を契機に、ロシアのエネルギー支配を懸念する声がEU諸国の議会で紛糾した。

で、対抗する米国は、採掘地のアゼルバイジャン・バクーからからグルジア・トビリシ経由でトルコ・ジェイハン港へと通じる原油パイプラインを完成させた。英国系BPが建設したが、その資金は世界銀行(=最大出資国は米国)から出資されている。完成式典での米エネルギー庁副長官の演説で、デカデカとプロジェクター投影されていた星条旗が、主体者が誰であるかを物語っているようだった。
2006年稼働開始予定で、一日当たり輸送量は100万バーレル。これで、ロシアの影響を排除したカスピ海資源を確保したわけだ。もちろん、グルジア(Georgia=缶コーヒーですね!)には米陸軍が駐留しており、プーチン大統領もおいそれと手を出せない。
さらに、チェイニー副大統領が訪問するなど、カザフスタンの資源の確保も目論んでいる様子。

日本の一日当たり石油消費量は540万バレル。米国のそれは実に2,070万バレルで世界一。世界第二位の中国はまだ600万バレルだが、2020年には1,200万バレルになると予想されている。
エネルギーを巡る大国の攻防は昔から変わらないが、将来は露骨な紛争になりそう。

[参考]
・Newsweek日本版2006年7月5日号
 「日本とアラブと石油戦争 中国とのエネルギー争奪戦に勝てるのか」
・宮田律「中央アジア資源戦略 石油・天然ガスを巡る地経学」時事通信社
・赤木昭夫「アメリカは何を考えているか オイルとマネー」岩波書店
・歌川令三「紛争の続くコーカサス三国」日本財団図書館
 http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/00736/contents/0008.htm

侵略者に対して勇敢に戦う、または果敢に抵抗するのではなく、あくまでも家族を護ると言う観点が新鮮でした。トム・クルーズも良い味を出しているし。

でも、ラストはありきたりの免疫オチでした。興ざめ。
それに、何か物足りないなぁ……そうか! ヒロインがいないんだな。
(10歳の娘さんではヒロインとは言えないでしょう。)

再放送(第2回目)を見た。
現代では想像もつかない、戦前の庶民の悲惨な暮らしぶりが描写され、見るのが辛かった。
でっかい夢を抱き、人生のすべてを賭けて渡ったはずのブラジルでは、プランテーション農園主に好きなように搾取される生活が待っていた。早朝5時から18時まで働き詰め、唯一の"ボッタクリ"小売店(これも農園主が経営)でのクレジット消費が、収入を上回る現実。騙されたとわかったときには帰国の目処も立たず、絶望に打ちひしがれた生活を続けるしかない。辛い労働と膨れあがる借金。それでも「日本にいるよりもまし」だったとは……。
日本に残された女の子も「おしん」がまだ幸せに見えるくらいの悲惨な生活を強いられます。目を背けたくなるくらい。結局、預けられた家の"人格"がすべてなんだな。
現在の"飽食の"生活に不満を言ってはイケナイのですね。

戦後、地主が没落し、小作農家は土地を与えられ、生活レベルを大幅に上げた。太平洋戦争でアメリカに負けたことは国としては屈辱だけど、庶民にとっては良かったのだと、この視点からは言えそうです。

橋田壽賀子さんて80歳なんですね。それでも次々に沸き上がる素晴らしい作品の数々。スゴイ人もいるものです。

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