男ひとり旅の美学

33の国と地域、南極を含む七大陸を踏破! 海外旅行歴28回の「旅の恥は書き捨て」です。愛車BMW M3と読書感想文も。

文化・芸術

5月17日を最後に長期休館になるとのことで、思い切って出向いてきた。
(2015年5月16日)

開館30分前に到着したのに、200人の行列が……。翌日で最後だもんね。

お気に入りを何点か。
■青木繁
「わだつみのいろこの宮」(1907年)
皇子と姫の出会いの瞬間が描かれたもの。姫と従僕の衣装も美麗だし、構図も秀逸。何より、未来を直感したような姫の表情に僕は目を奪われた。この、日本の至宝と呼べる作品を鑑賞できただけでも満足だ。

■Gustave CAILLEBOTTE ギュスターブ・カイユボット
「Young Man Playng the Piano ピアノを弾く若い男」(1876年)
男=実弟の表情はともかく、丹念に描き込まれた室内装飾、黒光りするピアノに映る指先などが素晴らしい。

■Georges ROUAULT ジョルジュ・ルオー
「Crist in the Outskirts 郊外のキリスト」(1924年)
ルオーの特徴的な筆遣いが存分に発揮された本作。何の変哲もない日常の街に「あの方」が現れるのも印象的だが、建築物の特に重厚な塗りに惹かれた。

ん。関西で巡回展示してくれないかな。


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併せて、三菱一号館美術館で開催の『ワシントン・ナショナル・ギャラリー展』も視てきたぞ。
ここは丸の内のオアシス空間。いいな。

■Eugene Boudin ウジェーヌ・ブーダン
「Consert at the Casino of Deauville ドゥーヴィルのカジノの演奏会」(1865年)
海辺の仮設カジノに集う有閑階級の貴顕たち。雰囲気が好みだ。
夫人の衣装だが、大勢がドーム型のクリノリンスカート着用なのに、右端の一人だけがバッスル・スタイルのクリノリンスカートを着用しているように見える。この女性、ファッションの先を見越していたのかな?

■Pierr-Auguste Renoir ルノワール
「Madame Henriot アンリオ夫人」(1876年)
唇の紅。背景の青と緑に溶け込む姿が印象的。

■Pierre Bonnard ピエール・ボナール
「Paris, Rue de Parme on Bastille Day 革命記念日のパリ、バルマ街」(1890年)
フランス国旗と夫人服の赤が印象的。
記念にポストカードを買ってしまった。

芸術に触れるのは小さな非日常。空間とともに楽しむのが吉だな。


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「ラ・ジャポネーズ」を観にいつかはボストンへ……と思っていたが、修復直後の本作が日本で公開されることに歓喜し、晩秋の京都へ出向いてきた。(2014年11月29日)

平安神宮は紅葉を背景に、修学旅行生と外国人観光客が彩を益し、良い雰囲気だった。

全148作品のうち、お気に入りを何点か。
■歌川国貞、歌川広重
「当盛十花撰 夏菊(二代目沢村訥升、初代沢村由次郎)」(1858年)
正面の表情豊かな役者の姿もさることながら、背景の大菊の咲き乱れる描写がすごい。
これぞ、浮世絵の面白さ。

■クロード・モネ
「ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)」(1876年)
真っ赤な打掛が衝撃的だ。その中央下部に配置された武将がいま、まさに刀を抜こうとする。
書籍のカラー写真ではわからなかったが、その青い武将の表情が生きているのだ。
カミーユ・モネ夫人、その主役を喰う存在。
グイと前に飛び出しそうな凄み。僕は目を奪われた。

■三代歌川広重
「『百猫画布』より9図」(1878年)
はがき大のメモ用紙に習作として描いた、そんな猫だらけの作品。
地味で他の展示に埋もれていたが、僕はこれが気に入った。
屋根で戯れる猫たち、人家でいたずらに興じる数匹、人の手にじゃれるかわいい猫。
その所作は人と異なる。
なるほど、猫を描くのは難しいね。(SHIROBAKO 7話)

■ルイス・ティファニー
「”松葉文”写真立て」
金細工の模様が良いです。
ニューヨーク、パリの感性と日本的情緒が邂逅すると、なるほど、写真立てもこうなるのか。

「ラ・ジャポネーズ」を見られただけでも満足だ。

ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展 印象派を魅了した日本の美
京都市美術館(~11月30日まで)
名古屋ボストン美術館(2015年1月2日~5月10日)
http://www.boston-japonisme.jp/

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気になっていたミュージカル Lady Bess を鑑賞してきた。
24時間計と天球儀をモチーフとし、傾斜し回転する舞台がとても新鮮だった。
(2014年8月2日、梅田芸術劇場)

異母姉妹にして女王の"ブラッディ・マリー"に睨まれ、何かと因縁をつけられては耐える日々のベス。
・ロンドン塔に幽閉される悲しみと絶望の唄
・ふとしたきっかけでロビンと出会い、笑い、恋を識り、深い愛へと昇華する。
・母親の処刑される様は毎夜の悪夢

恋愛をあきらめて女王への道を選択したベス。
姉女王と和解し、さらりとプロテスタントからカソリックに改宗する件は、まあ演出なんだろう。

亡き母親とはいえ、アン・ブーリンの出番が多すぎやしないか、とそこだけが気になった。

ラストが良い。困難を乗り越え、銀色のドレスに身を包み、玉座へと上るエリザベス一世の姿は神々しいほど。
平野綾さんの演技が光っていた。
大阪でのアンコール公演、ないかなぁ。

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ミュージカル『レディ・ベス』大阪公演特設サイト 梅田芸術劇場
http://www.umegei.com/ladybess/

描き下ろしが圧巻! リアルで緻密なヤマトの世界!
ブルーレイディスクのスリーブや「特製七連コレクションシート」のイラストをA4横長見開きの大判イラストで鑑賞できます。

SECTION 4が圧巻!
加藤直之氏が純粋に描きたかった『宇宙戦艦ヤマト2199』の描き下ろしが7枚。
個人的にはp70のイラストに惹かれました。戦闘中のヤマトを俯瞰し、いままさに襲撃にかかろうとするFWG97<ドルシーラ>。ガミラスメカの芸術的美しさよ!

美装を誇るアートブック。高価ではありますが、芸術を手元に置く喜びを味わえます。

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ロンドンはHer Majesty's Theatreで2014年5月3日に鑑賞した。舞台とストーリーのすばらしさを堪能したが、いかんせん語学力不足のためにセリフを把握しきれなかった。
実は数ヶ月前に購入したブルーレイディスク「25周年記念特別公演」が未開封のままだったので、あらためて鑑賞した。(2014年6月22日、日本語2)

劇場ではないロイヤル・アルバートホールで敢行しただけあってステージは狭い。演出もマジェスティーズ・シアターのものから見直されたようで、象と「あれ」がいない。(ない、ではなく、いない。)
それを差し引いても、迫力あるステージを堪能できた。
"選択"は確かに辛いが、受け入れるしかないな。

で、本編が終了してからのサプライズがスゴイ。歴代ファントムと初代クリスティーヌの登場。そして彼らによる歌唱は、夢幻を現に蘇らせてステージを華やかに彩った。
これをリアルに観ることができたら、一生ものだったろうな。。。

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職場から近い(二駅)のでいつでも行けると思っていたら、もう会期末。混雑する前に出向いてきた。(2013年5月27日)

お気に入りの作品を何点か。

『The Music Lesson 音楽の稽古』1662-65年
一番のお気に入り。
壁面の汚れ具合から、オランダ・デルフトの豪商の年季の入った屋敷での光景か。
鍵盤楽器ヴァージナルの練習に余念がない少女の後ろ姿。楽器手前の鏡に映る表情には、先生への"仄かな想い"が垣間見える。これが本作の主題だな。

革張り椅子のブルーとスカートの鮮やかな赤色。ヴァージナルのくすんだ金箔色がそれらを引き立て、前景のタピストリーが"重し"なり、画を安定させている。
印象的な市松模様の床がフェルメールの二点透視画法を際だたせる構図だ。

本画はバッキンガム宮殿で女王の不在となる夏期のみに入室・鑑賞できるらしい。夏のロンドンはAIRもHOTELも劇高だが、是非観たいな。
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『Lady Standing at a Virginal ヴァージナルの前に立つ女』1673-75年
窓から差し入る日光に背を向け、楽器でポーズを取る女。カメラ目線じゃないか。
本作では、壁の床に接した部位に貼られたタイルが気になった。二十数枚すべてが異なるデザインだ。狩猟、魚採り、荷役など労働者の姿百景? 当時の流行だろうか。

また、ヴァージナルって近世オランダ女子の教養だったのかな?
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『The Astronomer 天文学者』1668年
良いのだが、これは本物をルーヴル宮で鑑賞したいな。

『The Lacemaker レースを編む女』1669-70年
これもルーヴル収蔵の傑作品。
申し訳ないが、複製だと"デフォルメ"と"焦点"の技法が活かされていないような気がする。

『Soldier and Laughing Girl 兵士と笑う女』1658年
全体にくすんだ色彩でブルーなし。兵士の赤い衣服が鮮やかなアクセントだ。
丁寧に書き込まれた大判の地図が本作の主役のようだ。
本作はフリック・コレクションの門外不出の作品だそうで、ニューヨーク旅行時に観に行くようにしたい。
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リ・クリエイト。要は複製だが、オリジナル本来の色彩の再現を試み、欧州と北米に散らばるフェルメールの全作品37点を一堂に集めたのは画期的だろう。
額装を含めて一望できたのはありがたい。
でも、この内容で1,000円+音声ガイド500円は高い。
あと、本展の総合監修者・大学教授の等身大パネルなんていらないから!

フェルメール 光の王国展
2013年6月2日まで
神戸 ハーバーランドセンタービル
http://www8.kobe-np.co.jp/blog/vermeer/

従来のミュシャ作品展と趣向を変え、今回は「ミュシャその人の思考」に主眼を置いた展覧会らしく、数年先まで関西で開催されないこともあり、神戸から東京まで出向いてきた。(2013年5月28日)

うん、六本木ヒルズ・森タワーは壮観だ。
チケット売り場、52階へのエレベータ前、展覧会入口の3箇所で待つこと実に60分。開場後30分でこの混雑か。

■パリでの衝撃デビュー
下積み絵師の時代から一転、サラ・ベルナールのポスタ-を手がけての鮮烈な跳躍。いま見ても華やかな装飾と人物像のデフォルメ術は新鮮だし、広告デザインの先駆者といわれる所以か。

やはり有名どころは華がある。以前は『GISMONDA ジスモンダ』(1894年)が好みだったが、この日は『LA DAME AUX CAMELIAS 椿姫』(1896年)に魅せられた。額装ポスターを土産に買ってしまったぞ。
鑑賞のたびに発見する悦び!
もちろん『SALON DES CENT, Juin 1897』も好きだ。

■パリでの華やかな活躍の時代
舞台広告、商品パッケージとポスターのデザインを次々と手がける一方で、出身地チェコスロバキアへの想いは水面下で募る。
1900年パリ万博の広告『オーストリア館』は良い構造だが、シンボルの女性の表情は暗く、喜びは見られない。あからさまなオーストリア=ハンガリー帝国批判。よくこんなの政府が許したな。

■『百合の聖母』(1905年)
チェコ民族衣装をまとう少女が佇む。半ばあきらめの表情か、そのすまし顔を見下ろすマリアの存在には気付かない。ミュシャの想い。その決意の萌芽。

以降、成功を捨てて渡米し、チェコ独立を目指して数々の絵画作品を手がけるミュシャ。超大作『スラブ叙事詩』の展示こそなかったが、スラブ色・チェコ色満載の作品が多く展示されていた。
『モラヴィア教師合唱団』(1911年)が良い。構図といい、女性の表情とポーズといい、赤の使い方といい、実に気に入った。ミュシャ展ショップで本物のリソグラフが販売されていた。お値段は四百万円。……また来ます(笑)。

実に良かった。
展覧会はこれから新潟、松山、仙台、札幌を巡回するらしいので、機会があればまた行ってみたい。
関西にも来て欲しいなぁ。

ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り
2013年5月19日まで開催
森アーツセンターギャラリー
http://www.ntv.co.jp/mucha/

江戸東京博物館で開催され、とうとう見に行けず終いだったのだが、大阪で開催されていることを知り、大坂城まで足を延ばした。(2012年6月29日)

外観は巨大なオフィスビルのようだ。NHK大阪放送会館と隣接していることもあり、博物館らしくない。
金曜は夜8時まで開館。とてもありがたいのだが、チケットブースで驚いた。受付事務員は6人もいて、みんなヒマそうだ。さすがは大阪市の施設だと感心した。

■直通エレベータで6階展示室へ。入場してすぐ、tower 塔の起こりと意味を解説するプロローグエリアが現れる。

西洋での原型はなんといってもバベルの塔だが、その源流はメソポタミアの"ジックラット"にあるという。ピラミッドにも通ずる方形かつ段状の、煉瓦造りの巨大建造物。イランのウルに再建されたらしいから、いつか現物を見に行きたいな。

東洋ではヒンドゥーの"ストゥーパ"、すなわち、釈迦の遺骨を納めた逆さお椀状の墓が"卒塔婆"となり、中国や日本に渡って多層塔となる。薬師寺の伏鉢(大きい!)や、1910年にロンドンで開催された日英博覧会展示品(薬師寺の縮小模型)が展示されていた。なるほど、五重塔なんかも構造は同様か。

■江戸期から明治20年頃まで
愛宕公園と愛宕塔を描いた『東京名所愛宕山公園見晴』が良い。文明開化を満喫する1897年の光景がありありとわかる。世は展望ブーム。公園の高台に設けられた5層の西洋式展望台と中世からの日本の「おやすみ処」が並立し、西洋館の街並みの向こう、沖合には帆船が浮かぶ。
その時代を歩く中流層の風俗が、いま見ると微笑ましい。和服に革靴とパナマ帽、着物に西洋傘を拡げる若い女性連れ、フロックコートに身を包んでステッキを持つカイゼル髭の紳士など、活気が伝わってくる。

『東京築地ホテル館』と『新吉原江戸町壱丁目五盛楼五階之図』も気に入った。

■エッフェル塔
世紀末からベル・エポックへ。
『エッフェル塔のサーチライト』(リソグラフ1889年)が良い。電飾の塔の絶頂(当時の言葉だ)から万国博覧会場を煌々と照らす"電気"は技術の枠を超え、世界帝国フランスとパリの栄華を象徴するに至った。

それにしても、明治22年に私費を投じて洋行し、万博会場に赴いた日本人がいるとは知らなかった。京都日報に連載された久保田米僊氏の『巴里随見録』、読んでみたいな。

■浅草十二階
『浅草公園凌雲閣之図』(大判錦絵1891年)が良い。オリエント・ツアーを催すスペンサー氏が皇居で気球飛行を行い、その余興で浅草公園で飛行ショーを開催したが、凌雲閣はその見物客で満員だったとか。50mの高さを誇りエレベータを有する塔は、現在のスカイツリーのような存在だったんだな。
哀しいかな、煉瓦造りの凌雲閣が八階で折れて燃える写真が遺されている。あらためて、1923年の関東大震災がもたらした甚大な被害を想う。

■東京タワーと通天閣
天王寺の10万坪の敷地で開催された大規模なイベント、第五回内国勧業博覧会。外国人女優ショー、ウオーターシュート、電飾など娯楽要素が満載。当初の産業化啓発目的から性格は変化したが、その技術のもたらした「興味深さ」こそ、日本の産業立国化を後押ししたに違いない。
その延長線上に通天閣が、そして東京タワーがある。

面白かった。
お土産に図録とポストカードを買ってしまった。
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ザ・タワー ~都市と塔のものがたり~
2012年7月16日まで開催
大阪歴史博物館
http://www.mus-his.city.osaka.jp/

1920年代後半における日本人芸術家の活動の軌跡を見てやろうと、仕事を終えて神戸から大阪・心斎橋まで足を運んだ。(2012年6月22日)
リニューアルされた大阪駅に感心したが、まぁ、アジア人の増えたことには驚いた! 心斎橋"キタ"のマナーも悪化したような気もするが、仕方のないことか。
心斎橋展示室は東急ハンズの隣、オフィスビルの13階だ。

佐伯氏は東京美術学校を卒業後、すぐに家族3人で渡欧したそうな。1923年11月26日に日本郵船・香取丸に乗船、神戸を出港し、1924年1月3日に巴里へ到着。
上海と巴里から投函された絵葉書が残されていた。当時のヨーロッパの郵便制度では、切手は"絵"の面に貼られ、消印もその上に押されたのか。(上海投函のモノは現在と同じ体裁だが。)

巴里在住の日本人芸術家の集う室内写真が展示されているが、大正末期のブルジョアな人々の群れに見えるな。
30歳の若さでフランスの精神病院で病没。南無阿弥陀仏。

お気に入り作品を何点か挙げよう。
■佐伯祐三「街角の広告」(1927年)
Posters at a Street Corner
街中の雑居ビルの3階であろう場所から俯瞰した街の裏通りだろうか。大胆な遠近法を取り入れた奥行きと影。左手前の鮮やかなポスター類と右奥へ消えゆく路地の対比が素晴らしい。
ユトリロが白なら、佐伯は"街に宿る黒の深み"が持ち味だな。

■荻須高徳「ムフタール街」(1932年)
Rue Mouffetard
カンヴァスに建物の白い壁が映える。佐伯の作品群からは建物が主題で、人は添えもののような感触を受けたが、こちらは明るい空の下、街ゆく人々の活気が画面からあふれ出そうだ。

■里見宗次「KLMオランダ航空」(1933年)
KLM
石版ポスターの中で最も気に入った。エアブラシに、画面の四隅を囲む文字群。カッサンドルの影響は明らかだが、まんなか狭氏と斜にレイアウトされた航空機と透けてみえるヨーロッパの地図が、素晴らしい仕上がりとなっている。
これは部屋に飾りたいぞ!
「コート・ダジュール」(Cote d'Azur 1935年)も素晴らしい!

……サントリーから贈与されたポスターの展示室では、女性職員(キュレーター)が眠りこけていた。目を覚ましては背伸びし、靴を気にし、衣服のしわを気にし……ヒマで退屈でも、これで給料もらってんだから、少しは観客を見たらどうだ、と言いたくなる。こんな職員を大事に囲っているなら、大阪市立近代美術館(仮称)も「仮称」のままでいいだろう。

Yuzo Saeki and Posters in Paris around 1920s
佐伯祐三とパリ ポスターのある街角
2012年7月16日まで開催

大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu120/artrip/

昨日の続き。本日はメイン会場を訪問。平日なのに観客の多いこと!(2012年5月31日)

こっちは当たりだった。特に『清盛青春ゾーン』には大河ドラマの撮影で使用された衣裳や小物、松山ケンイチの等身大フィギュアなど、見応え十分。わずか170日で終焉した福原京の復元を試みた3D-CGも良い。

『海の覇者ゾーン』が気に入った。太宰府による大陸貿易に横やりを入れ、瀬戸内航路を開拓するとともに、当時の大国の威信を信用力に銅貨"宋銭"を流通に取り入れて独占したことが、平家の発展の原動力であったことが解説される。その根拠地が"大輪田の泊"か。
いまさらながら、神戸は平家と関わりの深い歴史を有することが理解できたぞ。

それにしても、ホテルニューオータニをはじめ、かつて華やかな賑わいを見せたハーバーサーカスの廃れ具合といったら……。地方都市の定めと言えど、物悲しいモノがあるな。

KOBE de 清盛 2012
http://kobe-de-kiyomori.jp/
2013年1月14日まで開催

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